軽量級ミディアムトレンチ
エディフィスのネイビートレンチコート。参考商品(エディフィス 渋谷tel.03-3400-2932) |
そもそもトレンチコートの元祖といわれる、アクアスキュータムやマッキントッシュなどの名門が生み出したコートのディテールを研究し尽くして生まれたデザインは、機能的かつ美的センスにあふれています。ガンフラップやエポーレット、背中のヨークなど、今では機能としては使いませんが、コレが付いていることで、デザイナーの力量が測れるというもの。
しかし、本物は膝下丈だったり、ラグランスリーブだったりと、リアルなものほど、どこかに今感が薄いところがあるので、そういう点だけ、現代的にモダナイズしてあります。このバランス配分の良し悪しがコートの存在感を決定つけているのですな。
素材はコットンギャバ。これもコートの雰囲気を損ねないものです。アーム位置は高く、ホールは広く、それでいてスリーブは細身にしてスマートになっています。
裏地のキルティングは取り外しが可能です。 |
防寒性のためのキルティングライナーは、一枚仕立てのコートにとって重要です。これさえあれば、真冬でも着用することができます。
3シーズン着られるというのは、コート選びの基準として大切なもの。四季がはっきりしている日本では、一枚仕立てのコートは、春と秋のほんのわずかな時期しか着られないことも多く、すぐに厚手のコートが欲しくなってしまいますから。ライナーは、薄手のウールのものもありますが、中に綿を挟みこんだ、キルティング仕様のものなら、より保温性が高いのでおすすめです。
革巻きバックルも、オーセンティックな仕様です。 |
細かいところですが、腰ベルトのバックルが革巻きになっているのは、トレンチコートのルーツを知っていてこそできる技。英国のオーセンティックなトレンチコートはここが革巻きになっていることがステイタスともいえるポイントだったのです。
風や雨の吹きこみを防ぐために、袖にもベルトが付いています。このベルトに付属するバックルも、しっかり革巻きされていたなら、このコートのデザイナーは、相当わかってる人。全体の作りこみもきっと優れているはずです。
次回も、もう少しだけ、この秋おすすめのコートについて、ご紹介しましょう。
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