文章 : 佐藤 明男(All About「男のヘアケア」前ガイド)
仕事に遊びに一生懸命になると、つい寝る間も惜しんで突き進んでしまうものです。ガイドも徹夜で記事を書いてしまったりしますが、実は睡眠不足は、髪の毛に大きなダメージを与えるのです。それを考えて最近では、なんとか徹夜だけは避けようと心がけるものの、思ったほど上手くはいかないのが世の常です。
そこで今回は、頑張るあなた(と自分)に忠告するという意味もふくめ、「髪、現状キープのためにやってはいけないこと」のVol.2として、寝不足とヘアケアの関係を明かしましょう。
ぐっすり眠ると、元気いっぱいになりますよね?
当たり前ですが、ぐっすり眠った後は、体が元気になります。気力充実、活気にあふれる自分を感じることができます。しかし、あまり寝ていない状態では、動きに切れがなく、頭も朦朧としています。簡単に言うと、髪の毛もそれと同じ。充分に寝ていると元気で、寝ていないと元気がないのです。それは、「睡眠は、修復の時間」だからです。
つまり、昼に受けたダメージなどを、寝ている間に働く免疫細胞やホルモンによって修復するのが、睡眠なのです。
髪の毛は、後回しにされるかわいそうな存在です
体は、毎日の充分な睡眠によって疲れから解放されます。睡眠は臓器の免疫力を高め、体力を回復させます。睡眠が不足すると疲れが取れないように、体の機能が低下するのですが、まずストップされるのが実は髪の毛や頭皮へのバックアップなのです。つまり、毛髪は他の臓器等に比べて重要度が低いと体が判断し、優先順位の高い場所を先にケアするために、毛髪へ栄養を送らないシステムが稼働するようになるのです。ですから睡眠不足によって一番初めにダメージを受けるのは、髪の毛というわけ。
ヘアケアにとっていかに睡眠が大切か、お分かりになりましたか?
このように睡眠時間は、髪の毛の成長が促進される最も大切な時間ですが、それは単に“寝ないと他にケアがまわって相手にされないから”だけではありません。なぜ「寝る髪は育つ」のか? そこにはさらに興味深いメカニズムがあるのです。