ベストバイは来年導入の1.2リッターか
最高出力85ps/最大トルク132Nmを発生する1.4リッターエンジンを搭載、乾式デュアルクラッチの7速DSGを組み合わせた。10・15モード燃費は17km/lとなる |
それでも、ピンと来なかった理由は何か。待つ理由は?
まず、パワートレインの醸し出すフィーリングだ。とりあえず、日本仕様は1.4リッター自然吸気+7DSGとなった。このセグメント初の2ペダルダブルクラッチ搭載。絶対性能も環境性能も大幅アップ! これは確かにニュースだ。けれども、いかんせん街乗りのフィーリングがイマイチ。低速域でのすかすかしたライドフィールは、DSGとNAエンジンの相性がそれほど良くないことを示している。
否、Bセグなんだからそれで十分、という考え方もあるけれど、そうなると“ぶっちぎりで凄いクルマ”とは言えない。最もポロが活躍する場面で“こりゃええわ”とならなかったのは、やはり残念……。乗って乗って乗り込んで真価を発揮、という説もあるけれど、そんなのどんなクルマでも一緒だし。
で、待っていいだけの理由とは? VWは来年にも1.2シングルチャージャー+7DSGを日本市場に投入する予定だ。たぶん、このモデルならば、街中の不満をすっきり解消してくれるはず。そうなれば、郊外に出たときの、あのBセグメント離れした気持ちいいライドフィール(ステアリングからの手応え、シャシーの粘り、ボディのしなり、すべて良し)=ポテンシャルの高さ、もはじめて生きてくるのだと思う。
それにしても、プレスラインやライト類のディテールなど、エクステリアの質感は相当に高い。これはもう旧型オーナーのみならず、ゴルフユーザーも“何でやねん!?” という気分になるかも。比べて、インテリアはメーカーが言う程じゃない。シンプルな良さは認めるけれど。
ダッシュボードには独特な質感とソフトな感触となるスラッシュ成形を採用。メーターベゼルやスイッチ類にはクロームを用いている。また、中央部にフォンジーという立体加工の生地を用いた新設計のシートを備える |
ラゲージ容量は旧型より10リッター増え280リッターに拡大。60:40分割可倒式リアーシートを畳むことで最大952リッターまで広げられる |