輸入車/注目の輸入車試乗レポート

“自立心あるクルマ好き”に似合うCTS-V(4ページ目)

アッパーミドルサルーン、キャデラックCTSのハイパフォーマンスモデル“CTS-V”。激烈な加速をもつこのクルマは、もはや良くも悪くもアメリカ車のイメージを逸脱しています。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

満足度を分かってもらう術をもたない“V”

キャデラックCTS-V
サテン仕上げのメッシュグリルに輝くキャデラックのエンブレム

強烈なスーチャー音を聞きながら、追い越し加速を楽しんでいたとき、ふと思った。このクルマは、もはやアメリカ車のイメージを逸脱している……。それは果たして良いことか、悪いことか、はなはだ微妙である。

このパッケージングが欲しければ、BMWやM・ベンツの高性能モデルを狙うという選択肢もある。あえて、“分かりづらい”クルマに乗るというツウな(奇特な?)人もいるだろうが、大半の人はM3やC63AMGに目がいくだろう。私だって、お値段1000万円近くと聞けば、C63の走りが頭をよぎる。

パフォーマンス的には、M5やE63も十分ターゲットゾーンだが、残念ながらそこまでのステータスもない。CTSは、国産高級ブランドと同様に、ひとつ下のクラスの価格で、ひとつ上の性能を狙うクルマ、という位置づけだが、Vになってもそれは変わらないのだ。

C63に乗っていれば、フツウのCクラスとすれ違う分だけ、優越感を覚える。全M・ベンツとならぶたびに、注目を浴びるかも知れない。AMGであるということは、それだけ所有者の自尊心をくすぐる。それが、ブランドビジネスというものだ。

キャデラックCTS-Vには、残念ながら、それがまだない。自分が感じた満足度を分かってもらう術がないのだ。結果、CTSもCTS-Vも、自分に相当な自信を持つ、人の評価を気にしない、真に自立心にとんだユーザーの選ぶ対象となってしまうのだった。私は、そういう人を、CTSを街で見かければ、逆に羨望のまなざしで見ることだろう。「この人、クルマがすっげえ好きなんだなあ」、と。

キャデラックCTS-V
メッシュグリルやパワードームをもつエンジンフードを始めスポーティに仕上げられたエクステリア。専用デザインの19インチアルミホイールを装着
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