オープンで走りたくなる“快適なクーペ”
'06年に日本に登場した、電動リトラクタブルハードトップにより開放的なオープンと耐候性の高いクーペを兼ね備える“カブリオレクーペ”VWイオス |
5分割式ルーフは25秒で開閉可能。ガラススライディングルーフも装備 |
今まで、そういうVWはなかったが、最近はパサートCCのように、“狙った”モデルも登場している。もうすぐシロッコも復活するし、イオス(EOS)も、そんな一台だと思う。
VWだから、デイリーユースに何の不満もない。2リッターターボンエンジンは快活だし、6速DSGを全自動で、トルコンATのように乗ってもぎくしゃくしない。幅が1800mm弱あるので、VWにしてもちょっと大きいかな、とは思ったが、実際に乗ってみればこれくらいの大きさは問題なし。
それよりも、すとんと腰を落としてのドライブが、ボクの場合、心地いい。そもそも低いクルマ好き、ミニバンに代表される視線と着座位置の高さがどうにも苦手で、腰が落ち着かない。その点、このイオスは、フロントピラーがぐっと倒れていることもあって、他のVWに比べても低い位置に座っているように思える。
もっとも、フツウはもっとアップライトに座った方が運転しやすいから、こればっかりは好みの問題でしかないけれど。
しばらく、リトラクタブルルーフ車であることをすっかり忘れていた。オーナーになれば、そんなこともないだろうが、逆に言えば、オープンになることを忘れてしまえるのもまた、この手のハードルーフオープンカーの魅力かも知れない。
快適で、気分のいいクーペライフ。贅沢なパーソナルカーだからこそ、の充実感だ。赤いナパレザーのシートも気分を盛り上げる。
最高出力200psを発生する2リッター直噴ターボエンジンに、セミATの6速DSGが組み合わせられる |
そうやって、プチ贅沢な毎日を過ごしていると、オープンにして走りたい(あいにく都内の日々は悪天候が続いた)という気持ちと、どこでもいいから景色のいい所まで走ってみたいという気持ちの両方が、ほとんど同時にわいてくる。こういう衝動こそが、クルマを持つことの楽しみだ。
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