コンチネンタルGTスピードで欧州4200kmを走破
'07年復活を果たした名門チューニングブランド“アバルト”。グランデプントに続く第2弾となるのがこの500アバルト |
(上)アルファブランドの新たなエントリーモデルとなるアルファミート。(下)'09年より日本に正規輸入される予定のランチアデルタ |
610psを発生する6リッターW12型DOHCツインターボエンジンを搭載、ZF製6ATにより320km/hの最高速と、0→100km/h加速4.5秒を誇るベントレーコンチネンタルGTスピード |
『フランクフルト周辺で、ようやく最高速にトライする機会に恵まれた。まっすぐに伸びる片側5車線のアウトバーン。夢の大陸300km/hにチャレンジ、だったが、結局メーター読み290km/h止まり。夕刻で交通量が意外に多かったためだ。
オーバー250km/hでのコーナー進入が何とも気持いい。ブレーキをジワリと効かせて、できるだけ速度を保ったまま全身を路面に近づける。そのままステアリングを切れば、正にオンザレールでコーナーを駆けぬける。今回のドライブで、ベントレーコンチネンタルGTスピードが最も愛おしく思えた瞬間だった。』(ゲンロク誌)
6日間で、イギリス→フランス→スイス→ドイツ→チェコ→ドイツ→オランダ→ベルギー→フランス→イギリスを巡る4220kmの旅。高速個人移動がなぜそれほどまでに必要とされているのか。なぜ、ドイツ車がもてはやされるのか。“コンチネンタル”を実際に走り込んでみると、よくわかる。今年、最も記憶に残る取材だった。
アメリカンスーパーカーの底力を証明すべく登場した、638psを発生するスーパーチャージャー付6.2リッターV8エンジンに6MTを組み合わせるコルベットZR1 |
GMのプレミアムブランドとなるキャデラックのミドルクラスサルーン、CTS。そのハイパフォーマンスモデルがCTS-V |
『ステアリングポストの剛性感から良好なステアフィールにシフトフィール、痛快なサウンド、強力無比なブレーキ、そして速さを感じさせない安定感などなど。とにかく、“抜けた”ところがない。 いかにもV8でワイルドなアメ車が欲しい人には躊躇うことなくZ06を勧めるが、モダンなスーパーカーの一員として、コルベットのカタチとユーティリティ(荷室の使い勝手は随一)が欲しいという我がままな高性能車好きにはZR-1だろう。』(EDGE誌)
ZR-1じゃなくとも、Z06も、そしてノーマルのベットも、かなり進化している。コルベットとポルシェ911に触れると、スポーツカーとは何か、自動車文化とは何か、を教えてそうな気分になる。それは結局のところ、人が喜ぶスポーツカーを作り続けて来たメーカーと、それを見守り続けて来たユーザーの熱い共同作業に他ならない。
文化とは、おそらく、それほど進化しない人間が、進み行く文明や社会といったものと反発しつつ、けれども共に歩んできた結果、積み重ねられた創造物だろう。そうであるならば、この苦しい時期こそ、(社会の敵だとみなされがちな)クルマの中でも最も社会に反発する存在のスポーツカーが、この先の日本の自動車文化の命運を握っているような気がしてならない。
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