輸入車/注目の輸入車試乗レポート

“趣味グルマ”アメリカンSUVで気分も高揚(2ページ目)

日本人にとってアメリカンフルサイズSUVは、高級セダン、スポーツカーなどと同じ趣味性やステータス性が圧倒的に高いカテゴリー。そんな“乗ったら気分が高揚する”最新アメリカンSUVを4台紹介します。

西川 淳

執筆者:西川 淳

車ガイド

ステータスのハマーH2とキャデラックエスカレード

ハマーH2
全長5180mm×全幅2180mm×全高2070mm(7人乗り タイプG)のハマーH2。タイヤサイズも315/70R17が標準となる

まず、最低限の実用性という点で最も際どい存在が、ハマーH2だ。広い道とターンに困らない北海道のような場所ならいざ知らず、基本的には都会で売れるクルマで、そんな大きさじゃしんどいでしょう、って思わせるあたりが既にステータス。それでも私は乗っている、という快感。これは分かる人にしか分からない(あまり沢山の人に分かって貰っても困るような気がするが)。

そんなハマーH2、ビッグマイチェンされた最新の08モデルに乗ってみた。パッと見ではもうハマーはハマーでしかないわけだが、グリルやバンパーがさらにいかつくなり、シルバーのアンダーガードで一層派手に。大改装されたインテリアも見もの。ちょっとした高級車(実際、約850万~950万円とお高いのだけれど)の雰囲気だ。

ハマーH2
08モデルで内装も大きく変更され、より豪華仕様とされた。BOSE社製オーディオシステムも標準装備

OHV初の可変バルタイ付V8エンジンは従来より20%ほどパワーアップ(398ps)され、組み合わされるATは6速に。これだけで随分と走った感じが変わってくるもの。まるでフォードエクスプローラーのように走るじゃないか、と眺めの良さも手伝って随分気分が晴れた。走りがかなりフツーっぽくなったことで、一度乗ると病み付きかも。しかし、こんなんで迎えに来られたら誰だって驚くだろうなあ。激しく喜ぶ女子(芸能、水商売、風俗関係)もいるにはいるけれど……。高級ホテルなんかに乗り付けると案外格好つく。

キャデラックエスカレード
GMの高級車ブランド、キャデラックのフルサイズSUVがエスカレード。全長5140mm×全幅2010mm×全高1890mm

お次も派手系のキャデラックエスカレード。21世紀のキャデラックブランドを、実は引っ張っているクルマ。ヨーロッパあたりでも人気で、特に若くして成功した人(サッカー選手とかね)が好んで乗っている。ハマーH2と並んで、アメリカン高級車のシンボル。マイバッハあたりと比べるっていうんだから……。

ハマーH2よりは小さいけれど、それでも7シーターのフルサイズSUVだから全長5m超えの幅2m超え。日本の狭い道じゃけっこう辛い(だからこそステータス、はH2で述べた通り)。こちらもH2同様のエンジン&ドライブトレーンで、6.2LV8を搭載。パワーはH2より若干あって、409ps。お値段も約930万円とビッグ。

ハタにいるだけで、豪華絢爛これぞアメ車といった派手さに怖じ気づきそう。ある意味“判り易い”H2よりも、こっちの方が押し出し強いかも。ワケのわからない感じがあって……。インテリアはH2よりさらに豪華。ハマーと同様に、夜の繁華街や高級ホテルでの堂々たる存在が似つかわしい。

キャデラックエスカレード
ブランド共通したイメージの豪華な内装で、全席レザーシートなどを装着する

走りの方はといえば、アメリカンSUVとして至ってマトモだ。ちょっとゆるい感じが精神的ゆとりを生むってやつ。もちろんパワー感は十分。アクセルペダルをちょいと踏むだけで、グググィイと前へ飛び出す。オラオラと前ゆくクルマを蹴散らすこともカンタンだが、自制してください。顔がとっても怖いから、迫られると。ただ、18インチのせいか、低速域でやや猥雑な乗り心地であった。

よりアメリカらしさを味わえる2台を次ページで紹介
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