輸入車/注目の輸入車試乗レポート

ゆとりのグランドボイジャー2007年モデル(3ページ目)

‘ビッグ’ミニバンの定番、クライスラー・ボイジャー。そのロングホイールベース版がグランドボイジャーだ。先日登場したばかりの2007年モデルは、どんなデキだろうか?

執筆者:松本 明彦

日本車もびっくりの「バリアブルスペース」


しかしながらこのグランドボイジャーは、日本車もびっくりの機能を備えている。「STOW'N GO」だ。これは2nd、3rdシート全てが!床下に綺麗に収まり、フルフラットなフロアが登場する機能だ。その操作も簡単で、2ndシート収納は1stシートを前に寄せ、2ndシート足元フロアのふたを開け、背もたれを倒して座面ごとひっくり返して床下に収納するだけだ。3rdシートもヘッドレストをはずすことなく、背もたれを倒して、座面ごと後ろのトランクにひっくり返すだけ。これで、合わせて4,550L!、長さ2mを超えるフルフラットなカーゴスペースが登場する。買い物だけでなく、2名乗車ならちょっとした引越しにも使えそうなくらい。フラットさを活かしフロアにマットを引けば、大人2名が寝泊りすることだって可能だろう。

2ndシートもゆったり。両側にアームレストが付き、尚且つ前後ウォークスルーも楽々の広さ。
2ndシートサイドには、カップホルダーが収納されている。

因みに標準ホイールベースのLX、LXプレミアムでは、この「STOW'N GO」ではなく、脱着式のシートになる。日本の家屋事情を考えれば、この脱着シートは、あまり実用的ではないだろう。

3rdシートも3名乗車が楽々。3名分のヘッドレストとシートベルトも、しっかり備える。膝前スペースは広いものの、足着き性を確保するために、座面前端が上がりすぎなのは、やや気になるか?
この状態でも、一段低いトランクスペースは広い。3rdシートは、このトランクに反転してすっぽり収まる。

ただこの便利な「STOW'N GO」の見返りとして、4WDがラインナップから外れたり、フロアが高くなったり、シートが薄くなったのは残念という意見もある。プライオリティをどこに置くかによって評価は異なるが、それでもこの「STOW'N GO」は、画期的な試みといえよう。

「STOW'N GO」で、床下に綺麗に収納される2ndシート。このスペースは、シートを収納しない時には、通常の収納スペースとしても利用できる。
2nd、3rdシートを床下に収納すれば、最大4550Lのカーゴスペースが登場する。
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