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ゼロクラウンもついに二ケタ万円へ突入!

「年配向けのクラウン」を一気に若返らせた旧型クラウン。その人気ゆえ中古車相場はなかなか値崩れしませんが、ようやく、ゆっくりと、マグマが流れるように100万円を割ってきました。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

クラウン人気を復活させた名車ゼロクラウン

トヨタクラウンロイヤル フロント
エクステリアは「静から躍動への変革を象徴する革新的なスタイルを創造」したと言うくらいですから、従来の「落ち着いたクラウン」とは違うことを、まず見た目でアピールしています。また前後重量配分を前53:後47とし、操安性を高めています
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はトヨタクラウンロイヤル(旧型)をご紹介したいと思います。デビューからもう6年以上が経ちますが、人気車ゆえ、これまでなかなか値落ちしませんでした。しかしようやく100万円を切る中古車が出回るようになってきたのです。

2003年12月にプラットフォームを一新して登場したクラウンアスリート/クラウンロイヤル。通称“ゼロクラウン”は30~40代世代にも支持され、ミニバンの勃興で右肩下がりになっていたクラウン人気を復活させたモデルと言えます。またこのプラットフォームは非常に良くできていて、現行のクラウンはもちろん、マークX、クラウンマジェスタ、レクサスISやGSなどにも使われています。

その魅力の1つは、従来のクラウン観とは一線を画す、若々しくて押しのあるスタイルにあります。また、それまでの「おじさんクラウン」的な乗り味から脱却し、ヨーロッパを意識した、シャキッとした乗り味も魅力です。しかもそれらには、輸入車には望むべくもない、日本人の好みを熟知した“トヨタ味”が存分に振る舞われています。

トヨタクラウンロイヤル インパネ
安全装備の充実ぶりは、さすがクラウン。運転席&助手席エアバッグはもちろん、前席にニーエアバッグを標準装備。VSC&TRC、ブレーキアシストも標準装備。サイドエアバッグやカーテンエアバッグ、コーナリング時に曲がる先を照らしてくれるAFSなども用意されていました
輸入車にはない、けれども従来のクラウンにも欠けていた日本人好みの若々しさは、旧型になった今も人々を惹きつけています。それゆえ、なかなか100万円を切らなかったというわけです。ちなみに、ロイヤルよりも“若々しい”イメージを与えられたアスリートのほうは、まだ100万円を切っていません。とはいえ、ロイヤルが100万円を切り出したのも、つい最近ですけれど。

アスリートは、専用の電子制御サスペンションを備えます。そのため乗り心地はよく言えばしっかりですが、たいていの人は「硬いな……」と感じるのではないでしょうか。その点ロイヤルなら、従来のクラウンに比べたら「硬い」かもしれませんが、むしろ「しっとり」という言葉がピッタリです。乗り心地としてはこちらのほうがオススメですし、しかもアスリートより安いのですから、ロイヤルはお買い得です。

デビュー時のエンジンはV6の3.0Lと2.5L。いずれも直噴エンジンです。3.0Lには6AT、2.5Lには5ATが組み合わされましたが、2005年10月のマイナーチェンジで2.5LモデルのFR車は6ATに変更されました(ちなみにこのマイナーチェンジの際にアスリートは3.0Lエンジンから3.5Lへと換装されましたが、ロイヤルはそのまま3.0Lを搭載しています)。

100万円を切ってきたとはいえ、「いつかはクラウン」と呼ばれた車です。当然装備に関しては申し分ないのですが、中古車で選ぶときにどうすればいいか?も含め次ページでもう少し見ていきましょう。
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