理屈じゃないところにアメリカ文化の良さがある
ペダルが奥にあって、ハンドルが近いため、どうしても足をドーンと伸ばしてシートバックを倒すスタイルじゃないと運転しにくいコックピット。4.7L V8は電動サンルーフがオプションではなく標準装備というところも、太陽大好きなアメリカを感じます |
こう書くと「ゆるいというか、頼りない?」と思うかも知れません。しかしV8モデルは、例え4輪のうち3輪がスリップしても残りの一輪に全力でトルクを伝達するという、世界初の技術「クォドラドライブ」を備えています。一見もっさり見えても、実は心強い用心棒みたいなものです。
1999年5月のデビュー時は、V6のリミテッド4.0、V8のリミテッド4.7V8という2グレードのみの展開でした。いずれも本革シート、フロントパワーシート、前席シートヒーター、赤外線感知式デュアルゾーン・オートエアコン、CDチェンジャー対応オーディオ、インフィニティ製6スピーカー、オーディオ調整スイッチ付きステアリング、クルーズコントロール、アルミホイールが標準装備。100万円の中古車に、これだけあれば十分ですよね。
2000年1月以降は廉価グレードであるラレードが追加されましたが、本革シートはリミテッド以上のグレードに標準装備。まさにリビングのソファ的な、たっぷんたっぷんしたシートです |
もちろん、もっと高性能の車なんて、100万円以下でも十分探せます。しかし、この価格でこれだけ毎日をハッピーにさせてくれる車は、そうありません。乗ったことのない人にとっては、これでもまだピンとこないかもしれませんが、あとは実際に乗って、速いとかフラットな乗り心地だとか、ステアリングの反応がどうのとか、そういった理屈じゃないところで「それでも楽しい!」という車があるということを、学んでもらうほかないと思います。
そもそも、私のように40歳以上の人は、映画も音楽も洋服も、遊びのことはいつもアメリカから教わってきました。映画『E.T. 』一つとっても、なぜETは中国やロシアではなくアメリカで置いてきぼりにされたのか、なぜ頭は一つで手足がそれぞれ2本と人間と同じ構成でなければならないのか……理屈で考えたら穴だらけですが、それでも『ET』はアメリカらしいエンターテイメントあふれる作品じゃないですか。観て楽しかったでしょ?
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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