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100万円で十分探せるジープ・グラチェロ

今年の冬は各地で大雪。そうなると冬も夏も楽しめるSUVがやっぱり欲しくなりますよね。ついでにこの閉塞感のある日常もぶち壊してくれるといいのに……で、100万円以下のグラチェロなんです。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

100万円あれば毎日が楽しくなる

ジープグランドチェロキー フロント
V6モデルは4AT、V8モデルは5ATとなります。燃費は10・15モード燃費で4L V6が6km/L、4.7L V8が5.9km/Lと良くはありませんが、いずれもレギュラーガソリン仕様です。ちなみにここに掲載した写真はいずれもMC後の2004年モデルです
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はジープグランドチェロキー(旧型)を取り上げます。今年は暖冬と言われていた割に、各地で大雪。こんな時ってつい4WDを探してしまうわけですが、フツーの4WDじゃつまらない。で、何か面白いものは……と見つけたのがグラチェロです。

100万円以下で十分探せるのがまず良いところですが、その割に高級感やスポーティ感があって、しかも一輪でも地面に接していれば動けるという4WDシステムを搭載している……などというところも、当然魅力的なポイント。しかし、個人的にブッ刺さるポイントは、これだけ好ポイントが揃っているにもかかわらず、他車に比べて圧倒的に「ゆるい」部分です。

キャデラックのCTS(現行)はニュルブルクリンクで鍛えたそうですが、アメ車がそんなところを走ってどーする?と思ったのは私だけでしょうか。日本人の思う「アメ車が走ってサマになる」のは、赤茶けた砂漠を切り裂くように真っ直ぐ伸びるアスファルト上ではありませんか? サーキットを走るドラポジなんて関係なくて、ソファにドンと座って足を伸ばし、目の前のテレビを見ながらクリスピーを食べる、そのまんまの姿勢で運転するのが、大多数の日本人の頭の中のアメ車像だと思います。

ジープグランドチェロキー  リア
全長4615mm×全幅1860mm×全高1710mmというサイズは、ライバルのBMW X5(旧型)とほぼ同じ。トヨタハリアー(現行)より115mm短くて、15mm幅広で、40mm高い程度ですから、それほど大きなSUVではありません
実際、これを一度味わうと、もうやめられない。それを味わえる一つが旧型のグラチェロなのです。高速道路の一番左側を、クルコンで設定したのんびり速度で、太いトルク任せにダランっと、ツツっと。右側をビュンビュン追い越していく欧州車や国産高性能車を横目に、大きなドリンクホルダーに入ったマクドナルドのMサイズのコーラをストローで吸って、助手席に置いたビックマックを手探りで……という「人生、そんなにあせってどーすんの?」的スタイルが、一番サマになるのは、アメ車を置いて他にありません。

最近思うんですけど、特にリーマンショック以降はかなり顕著なんですけど、(自分を含め)どうもみんな気持ちの余裕がない。なんか見えない相手に怯えているというか。「リストラされるかもしれない」とか「給料が減るかも知れない」とか、確かに転ばぬ先の杖は必要でしょうが、その杖がやけに頑丈というか、チタニウム合金製の杖を持ってアライのヘルメットを被り、ヒジ&ヒザあてをして歩くような。

平たく言うと、楽しむことをすっかり忘れてしまっている気がします。だからって「お金に糸目を付けず、欲しい車を買え!」と言っているわけではありません。100万円以下のグラチェロです。これで十分毎日が楽しくなるのです。次ページでさらに見ていきましょう。
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