シトロエン完全復活と思わせてくれるクルマ
1.6リッターのクルマは未登録車で、試乗コースが限られていたので、ハンドリングは2リッターでためしたのだが、けっこうレベルが高かった。同じプラットフォームの307のスピードに、シトロエンらしい粘り腰をプラスした感じで、タイヤが鳴くことさえめったにないほど。中でもVTSは、やや固めの足がロールなどを抑えてくれるので、短い試乗時間では、何をやっても切ったとおりに進むという印象さえした。
速度感応タイプのパワーステアリングは、低速ではややねっとりしたタッチを返してくるけれど、速度を上げると自然な手ごたえになってくれる。サスペンションがそんなに固くないこともあって、レスポンスは307よりもおだやかで、ここでもシトロエンらしさを感じ取ることができた。
307と同じプラットフォームを使うということで、シトロエンの個性がどう表現されているか不安もあったC4だけれど、心配するだけムダだったようだ。4グレードの乗り味がすべて微妙に違っていたのもおもしろかった。シトロエンらしさで選べば、価格も考えてセダンの1.6になるだろうが、かつてのBX16バルブのように、鋭さとやさしさをあわせ持ったクーペVTSのキャラクターも捨てがたい。いずれにしても、シトロエン完全復活といっていいクルマだ。
リンク
ガイド記事:ロードインプレッション:シトロエンC4に乗る・1
ガイド記事:パリモーターショー・レポート1:シトロエンの主役はもちろんC4
おすすめリンク:メーカー・インポーター
おすすめリンク:シトロエンのディーラー