車両重量は1180kg。1.4リッターエンジンは55kW(75PS)/114Nm(11.9kgm)を発生するにすぎない。しかし街中中心で乗った限りでは、力不足は感じなかった。フルスロットルはほとんど必要なく、3000rpmぐらい回せば流れに乗れる。その代わり、高回転まで回しても伸びは感じられない。実用に徹したユニットだ。音はルーテシアのDOHC16バルブに比べると低く丸みを帯びた、ちょっと懐かしさを感じさせるものだった。
サスペンションは旧型ルーテシアと同じマクファーソンストラット/トレーリングアーム式。そのためもあって乗り心地は、新型よりも旧型のルーテシアに似ている。段差のいなし方はマイルドで、2600mmというロングホイールベースのおかげもあって、うねりを乗り越えたときの上下の動きはゆったりしている。いい意味で懐かしさが伝わってくる乗り味だった。また、以前フランスで乗ったモデルに比べると、コーナーでのロールは抑えられている感じがした。タイヤサイズは175/65R14でルーテシア1.4と同じだ。