・JTSは240km/hがフルスケールだ
お次はJTSだ。結論から言うと、アルファGTはこちらがオススメである。ベルトーネによるスタイリングはスポーツ性があるというよりもスペシャリティ感が強い。さらにフルレザーのインテリアもどちらかといえば、今回の試乗会開催地のように、海辺のリゾートに、ファッショナブルなホテルに、例えばサングラスを掛けた女性が乗り付けて似合う、そんな感じだ。だとすれば、乗った瞬間から荒々しさを隠しきれない3.2V6モデルより、こちらだ。
感心したのは、JTSエンジンだ。ようやくアルファらしいサウンドを響かせるようになってきた。それでもエンジニアに言わせると“まだまだもう少し”らしいが、156に初めて積まれたときのことを考えると雲泥の差である。
しかも美点を残したまま、欠点を克服しつつある。美点は低速域での圧倒的な使いやすさであった。欠点は高回転での伸び。もちろん、エンジンの基本性能上、そんなに簡単に高回転で気持ちよくなるとは考えられない。しかし、そこをセレスピードの改良や乗りアジなどで補うことはできる。