2代目へフルモデルチェンジしたオペル・ティグラ。最大の特徴は、先代が2+2のクーペだったのに対して、今回はメタルトップを備えたオープン2シーターに生まれ変わったことである。
ティグラのベースとなるのはオペルで最もコンパクトなモデルに位置づけられているコルサ(日本名:ヴィータ)。これを元にして、現行のベクトラから始まった新世代デザインを採用したボディが与えられる。事実フロントマスクなどには、もうすぐ日本導入が始まるコンパクトモデル、アストラなどとの共通性を感じさせるものがある。
オペルは現在、ターンアラウンド計画によって生まれ変わりを行っている最中で、同社は「Fresh thinking-better cars」というキャッチコピーのもと、次々と新世代モデルを送り出している。ティグラはそんな中でも、フレッシュな部分を象徴するようなモデルといえるだろう。
オペルには日本人デザイナー児玉英雄氏は在籍していたが、氏は先日引退された。実はこのティグラは児玉氏の手によるもので、その意味では児玉氏の最後の作品といえる。児玉氏はこれまでに数々のオペルのコンパクトモデルを手がけてきたが、最後を飾るティグラもまた、どこか愛嬌のあるところがこれまでの作品と共通するところだ。
ティグラのウリであるメタルトップは、お馴染みプジョー206CCに近いがそれもそのはず。このメタルトップのサプライヤーとなるのは206CCと同じフランスのウーリエ社である。ただしティグラのオープントップは独自に6つの特許を持っているというのがオペルの言い分だ。
メタルトップを開ける時の所用時間は18秒。これは一般的な速さといえる。操作はルーフ2カ所のロックを外し、ボタン操作を行うタイプ。最新モデルならば、全自動にしてほしいところだが、車格を考えるとやはりこのクラスで全自動はまだ無理なのだろう。