最高の制動性能を発揮する新ブレーキ、その値段はなんと500万円!
2名乗車、可変減衰力ダンパーの廃止など、快適性を削ることで走りに磨きを掛けたスペシャルモデルが、GT-RスペックVだ |
今回のスペックV、最大の目玉といえるのが、フェラーリやポルシェなど、世界の名だたるスーパーカーも採用しているカーボン・セラミックブレーキです。ノーマルGT-Rは、ストリートレベルではちょっと今までの国産車では経験したことがないほど、強力かつ安定したブレーキ性能を発揮するものでしたが、本格的なサーキット走行ではあっという間に根を上げてしまう、という話も聞かれました。それだけにサーキットも安心して走れるブレーキ性能は、スペックVの至上命題ともいえました。
スペックVに採用されるカーボン・セラミックローターは耐熱性、耐久性とともに軽量性も両立した |
気になるローターの寿命は、ノーマルに比べて約3倍はもつといいますが、パッドは20%ほど減りは早いようです。ただし、これはあくまで一般的な使い方をした時の話でしょう。ポルシェなどでも、ハードなサーキット走行では一気にローターの摩耗が進行するといいますから、一般的な感覚からすると、スペックVでサーキットを走るとなると、相当覚悟を決めてゆく必要がありそうです。
キャリパーはカラーリングこそ標準モデルと異なるが、基本的には同じブレンボ製だ |
その他、パッド交換時にはテクニカルスタッフによる慣らし作業が必要になります。噂では、この慣らしはサーキットなどで行う必要があり、そのためのサーキット使用料などの諸経費も発生してくるということですから、パッドとローターをセットで交換した日には一体いくら掛かるのか、ちょっと想像したくありませんね。
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