H4タイプではハイ/ローの切り替え方式が課題

HID化にあたって、問題になりやすいのが、H4タイプのバルブを採用するクルマです。H4では、ハイ/ローをひとつのバルブでまかなっているため、HID化する場合はハイビームをどう点灯させるかが、課題となります。社外のHIDキットが出回り始めたころは、H4ではロービームしか点灯させることができず、ハイビームが使えなくて、不便なことが多かったのです。

最近ではこうしたH4の問題点を解決したHI/LO切り替えタイプのキットも多く出回っていますので、H4タイプのクルマではこうしたキットを選べばいいでしょう。ただ、このHI/LO切り替えタイプにもいくつかの種類があります。当初開発されたのは、スライド式と呼ばれるタイプで、ソレノイドやモーターなどを使ってバルブの光点をスライドさせることで、ハイ/ローの切り替えを行っていました。

このスライド式ではバルブ後部への突き出し量が大きいこと、バルブが動くことによる耐久性などの問題も見られましたが、最近ではかなり改良が進み、バルブのコンパクト化とともに、スライド機構の耐久性の向上も図られているようです。ただ、依然としてこのタイプでは、バルブ後部の突き出し量は大きめとなりますから、装着にあたっては実車のバルブ裏スペースとの兼ね合いを考えたいものです。

さて、こうしたスライド式の問題点を嫌って、ハロゲン同様、ハイ用とロー用の二つの光点を持つタイプも登場しています。この場合、ポイントとなるのは、ハイビーム用のライトもHIDとなるか、それとも従来のハロゲン式となるか、という点です。HIDにこだわるのなら、やはりハイビームもHIDを採用するタイプがおススメですが、ハロゲンでもハイビームであれば光量はそれなりにありますから、実用上はそれほど問題はないかと思います。両者を比較すると、やはりHIDタイプの方がややコスト的には高くなりますから、そのあたりも考慮して選べばいいでしょう。

ただ、このH4 HI/LO切り替えタイプでは、もう一点、注意したいポイントがあります。それはパッシング時の点灯レスポンスの問題です。HIDではその構造上、点灯直後は光量が低くなりがちです。そのため、パッシングに使うにはあまり向かないのです。自動車メーカーでも、そうした点を考慮してか、ハイビームにはHIDをあまり採用していません(対向車が眩しくて迷惑ということもあるかもしれませんが)。最近では、そのあたりも対策した製品も出てきていますが、いずれにしてもH4バルブのHID化にはいろいろと課題が多いということは覚えておいた方がいいでしょう。

HID化については、まだまだ他にも注意したい点がありますので、次回も引き続き、この話題をお届けします。


■関連するガイド記事
ポジションバルブLED化のポイントはココ!




※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。