カーメンテナンス/車の点検ポイント

ディーゼル車は燃料の凍結にご注意を!(2ページ目)

ディーゼル車で寒冷地に向かう場合には、スタッドレスなどのスリップ防止対策だけでなく、燃料の凍結を防ぐため、軽油にも注意が必要です。現地の寒冷地に対応した軽油を入れる必要があるのです。

執筆者:宮島 小次郎

軽油凍結を回避するためのノウハウ

給油
給油をする際は、念のため寒冷地用の軽油かどうかをスタンドの店員に確認すると確実だ
また、給油後はすぐにスキー場や宿泊先の駐車場に入れてしまうのではなく、少し走ってから停車するようにするといいでしょう。これは燃料タンク内の軽油をしっかりと攪拌させることと、燃料配管内にも寒冷地用の軽油が行き渡るようにするという目的があります。まぁ、気分的な問題というレベルの話かもしれませんが、停車する場所までの距離も考えて、早めにスタンドに寄っておけば十分でしょう。

それと高速道路のサービスエリアで給油をする際には、ちょっと注意が必要です。サービスエリアのスタンドは、場所によって寒冷地用の軽油が売られているところとそうでないところがありますので、寒冷地用の軽油かどうかをあらかじめ店員に確認しておいた方がいいでしょう。

ところで、寒冷地用の軽油は、温暖地域用の軽油と比べて値段は違ってくるのでしょうか? これについては、特に寒冷地用だから高いということはないようです。ただ、地方では輸送費などの問題から、もともと燃料の値段が高く設定されていることが多いので(一般のガソリン価格で比べて見ればわかりやすいですね)、都市部などと比べると割高に感じられるかもしれません。

では、寒冷地用の軽油を入れ忘れて、実際に燃料が凍ってしまった場合はどうすればいいのでしょうか。これは原始的ではありますが、よく聞かれるのが燃料の配管や燃料フィルター部を温めるという方法です。もちろん、火であぶるわけにはいきませんから、お湯などで少しずつ温めるわけですが、問題はどこが燃料関係の部品なのかを見極められるかという点でしょう。

これについては、車種によって構造が異なりますから、残念ながらここで詳しく説明するわけにもいきません。できれば日頃からエンジンルーム内を点検し、その構造を知っておくようにしておいてください。最悪の場合は、ロードサービスに依頼するというのが賢明かもしれません。そうならないためにも、事前の対策を心掛けたいものです。


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