エアコンONで曇りを解決
エアコンを作動させ、風向の切り替えスイッチをデフロスターにセットすれば、フロントウィンドウの曇りが見る見る消えるはずです |
エアコンを作動させると、エアコンの室内機(エバポレーター)では冬場に窓が曇るのと同じ原理でその表面に結露が発生します。その原理を簡単に説明すると、エアコンが作動し、エバポレーターが冷えるとその周囲の気温が下がり、前述の飽和水蒸気量も下がります。するとエバポレーター周辺の大気中に含まれることができなくなった水分は、結露としてエバポレーター表面に付着するわけです。よくエアコンをつけたまま停車させておくと、クルマの下に水が溜まることがありますが、これはエバポレーターに付いた結露が溜まって流れ落ちたものです。
さて、このように空気中の水分を強制的に結露に換えてしまうエアコンのシステムは、同時に除湿機としての役割も果たしてくれるというわけなのです。つまりエアコンを作動させれば、車内の湿気をどんどん結露に換えて車外に放出してくれるため、湿度を下げることができ、結果としてウィンドウの曇りも解消できるというわけなのです。
雨天時には湿度の高い外気を取り入れないよう、内気循環に切り替えることも有効です |
ちなみに以上の操作を行っても曇りが取れない場合は、エアコンが作動していないことが疑われます。そんな場合は、一時的に熱風をフロントウィンドウに当て、飽和水蒸気量を上げることでも曇りを取ることができるかもしれません。ただ、暑すぎて汗をかいてしまうようでは逆効果になるかもしれませんが……。
次ページではウィンドウを曇りにくくする方法をご紹介!