ラジエターの性能を引き出すメンテ術
写真のクルマではそれほど汚れが付いていませんが、バンパー形状などによっては思いもよらない汚れが付いていることも…… |
車種にもよりますが、フロントバンパーの開口部を覗き込んでみると、その奥に何やら細かい網の目のようなフィンが見えるはずです。これがラジエター……、ではありません。ボンネットを開けてエンジンルーム側から見える同じような網目状のフィンがついたものが、ラジエターです。フロントバンパー側から見えるのは、ラジエターそっくりの形をしたエアコンのコンデンサーです(ターボ車のインタークーラーやオイルクーラーの場合もあります)。
ラジエターまわりの掃除といいましたが、実際にきれいにするのはこのコンデンサーの方が中心になります(ラジエターにも手が届く車種であれば、ラジエターも掃除していただいて結構なのですが……)。フロントバンパー側から見ると、コンデンサーのフィン(網目部分)には虫の死骸やら枯葉やらがこびりついているのが見えるのではないでしょうか? まずはこれらの汚れを使い古しの歯ブラシなどで、取り除いてください。水道が使える環境であれば、水も掛けてやればよりきれいに落とせるはずです。
スムーズに走行風が抜けるように!
つぶれてしまったフィンも、マイナスドライバーなどを使って丁寧に起こしてやれば、かなりのレベルまで修復可能です |
ちょっと地味な作業ですが、こうしてコンデンサーを通過する風の流れをスムーズに戻してやることで、その後ろにあるラジエターにもしっかりと走行風が当たり、ラジエター本来の性能を発揮させることができるようになるのです。気休め程度では? と思われるかもしれませんが、こうした細かい作業が結構重要だったりするわけです。
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