コインで「ギィ~」とやられた引っ掻き傷。自分のミスでできた傷ならまだ諦めもつくが、イタズラされたとなると、これほど頭にくるものはない。どこの誰にやられたか判らないだけに怒りのもっていきようがないからで、こればかりは誰しもなるべく早く直したいと考える。
 この手のキズ、本来ならスプレー塗装で直すべきだが、やり方によってはタッチアップでもそこそこの仕上がりが得られる。そのやり方とは、キズ溝の上下にマスキングテープを貼り付けることで塗料のはみ出しを防止するだけ。はみ出しを気にせずにキズ溝のみに的確に塗布できるため、誰がやってもそこそこきれいに仕上がるのだ。

1.補修する面を確実に脱脂する
まず、補修面に付着した汚れや油分、ワックス皮膜を確実に取り去る。これを怠ると塗料の密着が弱まるからで、アルコールを染み込ませたウエスで爪を立てるようにしてキズ溝の奥の方までよく拭いてやる。周囲の汚れもウエスに汚れが付着しなくなるまで確実に拭き取っておきたい。

2.キズ溝に沿わせるようマスキングテープを貼り付ける
マスキングテープの一端をキズ溝の端に貼り付け、爪でしっかり押さえつつ常にピンと張った状態を維持しながらキズの曲線に沿って少しずつ(数ミリ単位で)貼り付けていく。

3.曲面用マスキングテープを利用するとよい
なお、曲面用マスキングテープを利用すればこの程度のカーブは楽に合わせることができる。曲面用マスキングテープとはクレープ(ちぢみ)加工が施されたマスキングテープで、曲面や曲線をキレイにトレースすることができるのだ。で、もしもこれが入手できなかったときは少しずつ貼り重ねるようにして合わせていく。

4.キズ見ビの上下にピッタリ添わせるように貼る
キズ溝のみが露出するよう、同様にしてキズ溝の上下にピッタリ沿わせるように貼り付けてやる。そして、このように上下のキズ溝の上下にピッタリ沿わせる。仕上がりに影響するので、すき間はできるだけ均等に!

5.キズ溝を埋める感じに塗布していく
キズ溝を埋めるような感じに塗料を塗り付けていく。なお、付属のハケでは細部へ塗布しにくく、キズ溝の奥を塗り損ねやすので、小筆の利用が原則だ。

6.極力キズ溝のみに塗布するのがコツ
また、マスキング面にはみ出さないよう極力キズ溝にのみ塗布することが肝心で、1回で厚塗りせず、「乾いたら塗り」を繰り返すことで徐々に塗膜を厚くしていく。そして、マスキングテープの高さまで塗膜が厚くなったら一段落。このままの状態で、乾燥させてやる。

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