前任者の高山君からの引き継ぎで、今後どのように展開していくか色々と検討した結果、原点に立ち返って点検のやり方からリポートすることにした。そこで、まずは基本となる「日常点検」から。これの点検内容は必要最低限で、要領さえ飲み込んでしまえばビギナーにも簡単にチェックすることができる。だからこそ、1人でもキッチリ熟せるようになりたい。

日常点検とは必要最低限の愛車健康診断
ドライバーには適正な管理が義務付けられており、クルマの安全は「ユーザー(所有者)の責任において確保」しなければらない。このユーザーに課せられた「管理責任」、平成7年に行われた道路運送車両法の改正によって車検の自由度が増したことで、改正前より確実に厳しくなった。

ところが、定期的に行うことが義務付けられている「定期点検」の内容は、それとは逆に大幅に簡素化されたのだ。これは一般ユーザーにも実施できるよう、実状に促した内容へと見直しが図られた結果で、いわゆる「アメとムチ」の前者にあたる。

そして、以前は「1日1回、走り出す前に行う」とされていた「運行前点検(始業点検)」も「ユーザーの責任で判断して必要に応じて行う」といった曖昧な表現の「日常点検」に取って代わられた。当然、内容も見直しされたことで「全17項目(下表参照)」。まさに必要最低限で、この程度のチェックができなければ「クルマに乗る資格はない!」と断言しても、決して言いすぎではない。「愛車の健康状態を判断することができない」、ということになるからだ。

運転席での点検ブレーキペダルの踏みしろ
ブレーキの効き
パーキングブレーキの引きしろ
エンジンのかかり具合、異音、加速
ウインドウォッシャー液の噴射状態
ワイパーの払拭状態
エンジンルームの点検ウインドウォッシャーの液量
ブレーキリザーバータンクの液量
バッテリーの液量
冷却水の液量
エンジンオイルの液量
クルマの周りからの点検灯火類の点灯・点滅状態
灯火類の汚れ、損傷
タイヤの空気圧
タイヤの亀裂、損傷
タイヤの異常な磨耗
タイヤの溝の深さ

車検手続きが簡素化されたことで「ユーザー車検」にチャレンジしようと思っている読者も多いことと思うが、もしもそのつもりでいたなら、「日常点検くらい目をつぶっていてもできる」。そう豪語できるくらいスキルアップしておきたい。ユーザー車検を行った場合、車検後に生じた点検個所のトラブルが原因で事故を起こしたときは「自分自信で全ての責任を負う」ことになるからだ。

とにかく、ユーザーの「管理責任」が明確にされたことで、何から何まで他人まかせという安易な姿勢ではいられなくなってきているのが現実。トラブルを回避して安全に走らせるために、自身の使用環境に応じたそサイクルで、また遠出するときくらいは確実に実施したい。

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