カーメンテナンス/車の点検ポイント

キレにすればメンテもラクチン エンジンルームのクリーニング

エンジンルームの汚れは、美観だけでなくトラブルの元にもなりかねません。日頃から乾拭きするだけで、ずいぶん違いますよ。

執筆者:高山 則政

文章 : 高山則政(All About Japan「カーメンテナンス」旧ガイド)

エンジンルームは外からホコリや泥が入ってきたり、エンジンなどからのオイル漏れがあるなどして、徐々に汚れてくるものです。家でもクルマの外観でも同じことですが、汚れをそのままにしておくと後できれいにするのが大変で、汚れるときれいにする気がなくなるという悪循環になってしまいます。点検やトラブル時以外エンジンルームは開けないという人も、たまには気にしてみましょう。

エンジンルームで愛着度が分かる!?
 会社でも家でも、トイレを見れば全体への気配りが分かるなんてことをいいますが、これをクルマのメンテに当てはめるとエンジンルームになるような気がします。車内を飾り立てボディをピカピカにしていても、ボンネットを開けるとホコリで真っ黒というクルマをみると、見た目だけでメカの方はどうでもよいのかな?という感じに受け取れてしまいます。壊れなければ、それで良いという見方もできますが、こういう使い方をしている人に限っていざというときの対処がまるでダメということが多いものです。まあ、個々の使い方は自由ですし、ピカピカにして人に見せびらかすとなれば、また違った領域の趣味になってきますが、あまりに汚いエンジンルームは考えものです。

 エンジンルームが汚いと、オイルチェックなどの日常メンテナンスさえする気がなくなりますし、何をするにも手や服が汚れやすくなります。さらに、プラグコードのあるクルマでは、表面から電気がリークするなどの不調を誘発することもあります。このようなクルマでは、バッテリー端子が腐食して電気の流れが悪くなったり、固定金具がサビているのも良く見かけます。

雑巾で拭くだけでも効果的
 エンジンルームの汚れ方は、車種や走行状態、駐車場の環境などでも大きく変わってくるので、いつ掃除するのが良いとはいいにくいものです。気がついたらいつでもというか、オイルなどの点検時に一緒にやる程度で良いでしょう。3ヶ月とか半年くらいすると、それなりにホコリが溜まってくると思いますが、表面に乗った程度のホコリなら湿らせた雑巾で軽く拭くだけで取れてしまいます。

 洗車をする機会があれば、そのついでに軽い清掃と点検をやっておくのが良いでしょう。これだけでも、やるのとやらないのとでは歴然とした差が現れます。オイルにじみなどを早期発見できることにもなるので、汚れが拡大する前に手を打つきっかけにもなります。
 もし、オイルにじみなどがあって落ちにくい汚れがある場合は、部分的にブレーキクリーナーなどの脱脂洗浄剤を吹き付ければ、素手でさわっても手に汚れが付かないくらいになります。
 
 ボンネットの裏に吸音材などが貼られてなくて、鉄板がむき出しのタイプならこちらの方も吹き上げておくといいでしょう。この時は、整備データーなどのラベルは強くこすらないように気をつけます。

本格的にやるなら専用ケミカル使おう
 ちょっと拭いたくらいでは落ちないくらいに汚れが堆積している場合や、オイル漏れが激しくてベタベタした状態になっている時は、専用のクリーナーを使って洗浄したほうが良いでしょう。カーショップでは、スプレー式のエンジンルームクリーナーが販売されています。私のオススメはクレ(CRC5-56などでおなじみ)の製品です。これは、ムースタイプで吹き付けると泡状になるのですが、噴射力が比較的強く、液が真っ直ぐ飛んで使いやすいのです。大抵のカーショップで入手できるはずです。これとは別にシンプルグリーンのホイールクリーン(ムース)も好みです。一応ホイール用となっていますが、ボディのエンジンルーム側やボンネット裏(ただし、ラベル類は要注意)の汚れが良く落ちます。
 汚れ具合によりますが、クリーナーは2本用意しておいた方が安心です。この他に、ナイロンブラシやコンビニやスーパーのビニール袋、ビニール手袋、汚れても良い服などを用意しておきます。また、ホースで水を掛けられるような準備が必要です。
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