
絶対的なスピードをスポーツモデルと比較してどうなるかは分かりませんが、とにかく加速感は気持ちいいんです。そのままアクセルを踏みっぱなしだと、ホントに怖いくらいに加速が続いていきますが、近年まれにみる感動の加速でした。体感では、350馬力という位で、この加速感とスムーズさは、他のクルマを後からチューニングしても簡単に得られるものではないでしょう。
ステアリングの操作感も適度な手応えをもっていて、操縦している実感がどのスピードでも感じられました。ただ、あまりに速いので高速ではちょっと汗をかいてしまいました・・・。
足周りに関しては、運転の素人としてはとやかく言えませんけど、どっしり感があって安心できる方だと思います。普通のスピードで走っている程度では、不安さや頼りない挙動は何も起こりません。が、足だけに限定していえば、スカイラインの完成度は素晴らしいと思いました。あの、なめらかさとコーナリングでの懐の深さも印象深いものがあります。
感性チューニングの効果

あとで気づいたのですが、リヤシートにあるトランクスルーのフタが開いていたにもかかわらず、リヤからのノイズが回り込んでこなかったので、トランクの底にあるマットやボードをめくってみると、遮音用のラグが丁寧に貼り付けてありました。聞くところによると、今のクルマでは音もシミュレーションできてしまうのだそうで、どこにどれくらいの量の遮音材をどういう形で使えば、どういう周波数になるかが分かってしまうらしいのです。遮音材の形でも音の反射具合などが変わりますから、そこまでやっているのなら、こういうクルマができるのかも?と敬服しました。
最近のクルマの方向性って、優等生だけど自分に合わないなあと思っていたのですが、ヴェロッサのフィーリングはムリしてでも買っちゃおうかなと思わせるものでした。街中を普通に走っていても楽しいクルマ、操縦感に溢れるクルマって大切だと思いますが、かなり幅広いシチュエーションで楽しめるクルマだと思いました。あの感動をもう少し小さいクルマで味わえたら最高です。