取り付け始めは手回しで
プラグはシリンダーの順番ごとに並べて、コンディションのチェックを行います(後述)。新品のプラグを取り付けるときは、プラグをレンチに取り付け、はじめは手回しでエンジンに取り付けるようにします。プラグのメンテナンスをよく行う場合は、ネジ部に耐熱グリースを少し塗っておくと、外しやすくなります。手回しで10回転ほどねじ込むと、エンジン側にガスケットが当たって止まるので、そこからレンチのハンドルを1/2~3/4回転増し締めします。もし、手締めの段階ですぐ重くなった場合は、プラグが傾いている可能性があるので、すぐ緩めて再度やり直します。ムリヤリ締め込むと、エンジン側のネジにダメージを与えてしまい、大修理につながる可能性もあります。
プラグの取り付けが終わったら、元通りプラグコードを取り付けて終了になりますが、順序を正しくするのと、カチッという感触があるまで奥深く取り付けます。この後、エンジンを掛けて異常がなければOKです。
外したプラグをチェック
外した旧プラグはシリンダー別に並べ、その状態をよくチェックしておきます。プラグは燃焼室の見張り役にもなるので、その色などでエンジンのコンディションを推定することもできます。
正常な状態では、中心電極のガイシ部が白や薄いグレーになっています。キツネ色も正常の範囲ですが、現在のエンジンでベストかというと、やや納得のいかない部分もでてきます。
黒いススが付いている場合は、不完全燃焼によるカーボンの付着が多いことを示す、くすぶり症状です。エアクリーナーの極端な詰まりやエンジン制御系統の異常などのほか、始動直後の暖まっていないうちにエンジンを止めた場合や、極端な低速走行を繰り返している場合にも発生します。
白過ぎるというのも、また問題です。白で正常なのに、白過ぎとなると説明が難しくなりますが、中心電極の周りにある、ネジ部の先端にもカーボンがなく(最新のエンジンはこういうレベルですが・・・)、接地電極などの表面が異様にテカテカしたり、漂白したような白さになります。通常、このような状態にはなりにくいのですが、オーバーヒート気味になっているのかもしれません。オーバーヒート状態は、冷却水だけでなく燃料の薄すぎ、エンジン制御の不調でも発生します。
また、各シリンダーに付いているプラグの焼け具合が均等になっていることも大切です。特定のシリンダーのプラグだけが、他と違う色をしているときは何らかの不調が発生していると考えられます。
もし、これらの症状が出ているようなら、早めにプロに診断してもらうのがよいと思います。
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