ベースオイルも気にしておきたい
エンジンオイルはベースオイル(基油ともいう)に各種の添加剤を配合した組成になっています。特にAPIのSJや最新のSLでは求められる性能基準が高くなってきているので、それに関係してベースオイルの質もアップしてきています。
最もベーシックなのは、鉱物油(ミネラルオイル)で安く購入できますが、時代とはマッチングしにくくなってきました。性能的に初期状態を保てるのは1500~2000kmともいわれていて、もちろんそれを過ぎたからといってエンジンが壊れるようなことはありませんが、ちょっと古さを感じます。
これからの主流となるのは、鉱物油の精製度を増して化学的処理を加えた部分合成油(セミ・シンセティック)です。熱や使用過程での安定性に優れていて、最新規格はこれでなくてはクリアできないともいわれているようです。また、似たようなものに半化学合成(パート・シンセティック)というのもありますが、鉱物油と化学合成油をブレンドしたオイルで経済性と性能のバランスを図ったものです。
最も高性能なのは、航空機などでも使用されるベースオイルを主体にした化学合成油(100%、フル、ピュアなどが頭に付くシンセティック)ですが、価格が高いのでオイルにこだわる人向きでしょう。
初めてオイル選びをする場合も、この3点くらいの予備知識をもって、クルマに最もマッチングするものを購入して欲しいと思います。
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