文章 : 高山則政(All About Japan「カーメンテナンス」旧ガイド)

今年の7月から、エンジンオイルの規格が新しくなって、ぼちぼち市販されているのを見かけるようになってきました。
そこで、今回はエンジンオイルに表示されている規格と見方について紹介したいと思います。

オイル選び、特にエンジン用のオイルは、店頭に並んでいるメーカーやグレード、種類が非常に多いので、非常に選ぶのに苦労します。といいますか、どれが一番マッチングしているかや、性能のいいのはどれかなあ?などと考えるからなのですが、オイル選びの基準になる規格表示もあるので、それだけは知っておいた方がよいと思います。


最新規格はSL
 オイルの缶にはメーカーやオイルのブランド名のほかに、アルファベットや数字の表示があります。まず、品質規格ではAPIというのがあって、ガソリンエンジン用ではSの後ろに付くアルファベットでランクが分かります。最新のものは「SL」というものです。

 これより一つ前は、「SJ」という規格で、今のところはこちらの方が店頭に多く並んでいると思います。ちなみに、Jの次はKとなるのですが、これはSKという石油メーカー名がすでにあり、混同を避けるために一つ飛ばしてJとなったようです。店頭には、Jより前のSHなどを見かけることもありますが、今となっては、あえて買う理由はないでしょう。

 この規格表示、実はAPI SKと単にSKと書いてあるのでは意味が全然違うのです。APIが付くとその規格をクリアするかを確認するテストを行います。これは多額の費用を掛けて行ったいわば、お墨付きの製品です。単に規格グレードが表示されている場合は、相当品ということになります。

ただし、相当品だから悪い製品ではなく、テスト費用を省いてコストを抑えたものものありますし、超高性能オイルというのもありますから単純ではないのですが、安心できる製品を求めるための目安として考えておくと良いと思います。


オイルの固さも大切
 次に重要なのは、粘度表示かと思います。この粘度はオイルの粘りけ(固さ)を数字で表示しますが、5W-30や10W-40などと、二つの数字の組み合わせで表示されるものがほとんどです。これは、マルチグレードタイプといって、W(Winter=冬)数字の左は低温時の粘度、右側は高温時の粘度です。

 簡単にいうと、数字が小さいほど、水のようにサラサラしていて、数字が大きくなると、粘りけを増してきます。最近の省燃費指向エンジンでは、エンジンの抵抗を減らしたいので、5W-20という低粘度が指定されているエンジンも増えてきています。ごく一般的には10W-30や10W-40です。

 ボンネットの裏に貼ってあるラベルには、オイル交換時期のほか、推奨グレードや粘度の表示がしてあることが多いので、それに沿ったオイルを選ぶようにして、何か目的のある場合は変えてみるのも良いかと思います。例えば、古いクルマに5W-20などを使うと、回転は素速く上がるようになり、燃費向上も多少期待できるのですが、エンジンノイズが増えてうるさく感じることがあります。また、なかには5W-○○の低粘度オイルを使用しないように指定する場合もあります。