カーメンテナンス/車のトラブル

車のトラブル! バッテリー上がりの対処法(2ページ目)

バッテリー上がりの対処法をご紹介。常に自動車のトラブルの上位にランクされるだけに、充電方法、ブースターケーブルの接続方法など、知っておけば安心。

執筆者:高山 則政

c:救援車はエンジン回転を上げて、しばらく充電
ブースターケーブルをつないでも、トラブル車のセルモーターが回りにくいケースが多くあります。市販のケーブルは一見太いのですが、中の導線はわずかな品物が多く、大電流を消費するセルモーター回転時には電気の供給が間に合わないためです。ケーブルはできるだけ太いものが理想的です。救援車、トラブル車の双方がケーブルを持っている場合は、2本づつ並列使用しても良いでしょう。基本的には、接続して多少充電する時間をおくようにし、トラブル車側のバッテリーにある程度充電されるまでは、しばらく待つようにします。救援車側はエンジン回転を少し上げて(1500~2000回転)、十分に発電します。

番外編の荒技-バッテリー端子を直付け
ちょっとリスキーですが、ブースターケーブルがない場合の最後の手段として・・・。バッテリーサイズが同じクルマなら、ブースターケーブルがなくても救援できる可能性があります。正常車のバッテリーを外し、トラブル車のバッテリーへ端子同士を直接くっつけてやるのです。もちろん、誰にでも勧められるワケではありませんし、バッテリーを脱着するための工具が必要になります。

注意点は、イ:絶対に端子の接続を間違えないこと。ロ:普通のバッテリーでは逆さまにした時に、バッテリー液(希硫酸)がこぼれる場合があるので、ガスの排出穴にテープを貼る(救援後は剥がす)。ハ:正常車のバッテリーを外した際、時計やオーディオの設定がクリアされてしまう。スパークが生じるので、バッテリー周辺を入念に換気しておく・・・などです。

マニュアル車の最終手段=押し掛け
マニュアル車の場合は、押し掛けという方法でエンジン始動できます。軽いバッテリー上がりで、エンジンさえ掛かれば、充電はクルマの発電機でまかなえそうだという場合の手段です。もちろんエンジン本体の調子が良いことが前提。 簡単に手順を説明します。イ:押してくれる人を集める。軽自動車やリッタークラスまでなら一人でも何とかなる場合もありますが、最低でも2人、できれば3人(ドライバー含む)欲しいところです。ロ:キーをONにする。これを忘れると大ヒンシュクですし、ステアリングLOCKが掛かったりすると非常に危険です。ハ:ブレーキを解除し、小走り程度のスピードまで加速。人手が少ない場合は、はじめのうちはドライバーも一緒になって押し、スピードが乗ってきたところで飛び乗ります。この時、足がもつれて、クルマだけが走っていくことのないように気を付けます。ニ:クラッチを切り、ギヤを3速か2速に入れクラッチをつなぐ。押している人の息が切れる頃なので、一連の操作は素早く、クラッチは一気につなぎます。この時、エンジンが掛かった瞬間にクラッチを切らないと、エンストする場合があるので、気を付けます。押し掛けも、危険を伴いコツを必要とするテクですが、正常なうちに安全な場所で、惰力走行からのエンジンスタートを体験すると良いかもしれません。
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