文章 : 高山則政(All About Japan「カーメンテナンス」旧ガイド)

冬に多いトラブルの一つにバッテリー上がりがあります。ま、バッテリーの場合、ライトの点けっぱなしや電装品の使い過ぎなんかで、常にトラブル件数の上位にですけど、気温の低下とともに性能が下がるという性質がある(炎天下の高温も苦手ですけど)ので、いつにも増して気を付けなければいけないわけです。バッテリー上がりは、エンジン始動不能=エンコということになり、とっても困ってしまう状況になるわけですが、オーナーの心がけで、トラブルを回避できることも多いので、気を付けたいものです。

その1 トラブルの兆候をキャッチする
当たり前ですが、バッテリーには寿命があります。これは、使用状況やバッテリーの質によっても違ってきますが、通常2~3年が一つの目安になると思います。早い場合は1年、長い場合は5年位持つ場合もあります。なお、完全にバッテリーを上げてしまうと、寿命は短くなります。
寿命間近の症状としては、まず朝のセルの回転が弱々しくなります。特に冬場は温度の低下で、エンジンの回転が重くなり(オイルが粘っこくなる)、バッテリーの起電力自体も小さいため、モロに弱さが出ます。また、弱くなったバッテリーでは、ラジオに「ジー」「ヒューン」などというノイズが入ることがあります。

電装品の使い方にも気を付けたいものです。走行中はエンジンで回される発電機で充電されますが、アイドリング時や低速走行時は発電量が小さくなります。例えば、雨の日の夜、渋滞でライト点けっぱなしでワイパーやエアコン、ナビを見ながら大音量でオーディオを聞くという使い方をされると、充電が間に合わなくなるケースもあります。
 まれに、バッテリーが突然死することもあります。5分前までは全く問題なかったのに、キーをひねってもセルが回るどころか、インパネのランプさえ点かないという症状です。この場合は、ブースターケーブルで始動しても、ケーブルを外すと止まってしまうことが多いので、悪あがきをせず新品のバッテリーを調達した方が良いでしょう。
 
その2 バッテリーの外観チェック
普通のバッテリーは、6つに仕切られた部屋の中に電極とバッテリー液(希硫酸)が入っています。液が減ると、起電力が低下したり、最悪破裂することもあります。液量はケースの外側にある上下線の間に入ってなければなりません。見にくい場合は、クルマを揺すってやると分かりやすいです。液は6つに仕切られた層に入っているので、それぞれ見ておく必要があります。新品時は上限線あたりに入っていますが、もし、下限を切っている場合は補充液(蒸留水)を上部のキャップから上限線まで注入します。入れすぎは厳禁です。ちなみに、メーカーの見解ではバッテリー液の現象が目立つようになると、寿命的に折り返し地点ということになるそうです。

 バッテリーの端子や、ケース上に白い粉が目立つ場合は、湿らせた布で拭き取っておき、端子に薄くグリースを塗ります(最近は、あまりやらないようですけど)。理想的には取り外して、ぬるま湯で洗い流すとスッキリしますが、端子を脱着することになるので、やや面倒です。
 最近、バッテリー端子の保護を行うために、樹脂でコーティングする用品も出てきました。これは、錠剤状のシリコンを端子の上に乗せるだけで保護膜を作るというもので、端子を外気から遮断して、腐食を防ぐという代物です。ブースターケーブルが使えなくなるというデメリットはありますが、狙いは面白いと思います。
 次回はバッテリーの交換法とブースターケーブルでの救援法をリポートしたいと思います。

バッテリーのチェックPART2



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