寺・神社/中国・四国・九州の寺・神社

宮島(厳島神社ほか)(3ページ目)

修学旅行で厳島神社に行ったことがあるけれど、あまり宮島については知らない。そういう人が意外に多いです。しかし、宮島の魅力は厳島神社だけではなく、島全体が見所です。特に島の最高峰の弥山に登ると、神様の世界が見えてきます。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

おすすめの神社と寺

宮島内には、厳島神社以外にも神社仏閣がたくさんあります。その中から、特におすすめの神社と寺をひとつずつご案内しましょう。

豊国神社内で発見した巨大しゃもじ

豊国神社内で発見した巨大しゃもじ

■豊国神社(とよくにじんじゃ)
天正15年(1587年)、豊臣秀吉が戦で亡くなった者への供養するために建立したもので、畳857畳分の広さがあることから千畳閣とも呼ばれました。秀吉が急死したため、壁板もないまま工事が中断しました。現在も、この建物には壁板がなく、少し高いところにあるため、眺めもなかなかよいです。内部には、宮島のシンボルである巨大なしゃもじが奉納されています。

※ なぜ宮島のシンボルはしゃもじなの?
江戸時代のある僧侶が、ある晩、弁天様の夢を見ました。弁天様は琵琶を持っています。僧侶は、その琵琶の形からしゃもじというものを公案し、神木を使ってそれを作ることを島の人々に教えました。神木のしゃもじでご飯をよそっていただけば福徳を得るということで、宮島の特産品はしゃもじとなりました。

■大聖院(だいしょういん)
宮島にある寺の中でもっとも歴史が古いのが、ここ大聖院です。806年、弘法大師空海が宮島に渡り、弥山(みせん)の上で修行をして、この寺を開きました。皇室との関係も深く、古くは鳥羽天皇勅命の祈願道場として、近くは明治天皇行幸の際の宿泊先になるなど、格式の高いお寺です。
寝仏は、お釈迦様が涅槃に入るときの様子を表したもの

寝仏は、お釈迦様が涅槃に入るときの様子を表したもの

建物がいくつもあり、それぞれに個性的な仏像がたくさんあるので、仏像好きの方は、ゆっくり時間を取ってお参りしてください。中でも驚くのは、金色の涅槃仏(寝仏)です。チベットのお寺との関係も深いらしく、お堂の中には、砂曼荼羅(チベットの僧侶が、修行のために、さまざまな色の砂を使って作る曼荼羅)もあります。砂曼荼羅は、通常は造ったらすぐ壊してしまうものなので、保存してあるものはたいへん貴重です。
色をつけた砂で描いた砂曼荼羅

色をつけた砂で描いた砂曼荼羅


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