輸入車/注目の輸入車試乗レポート

個性際立つインポートSUV4台(3ページ目)

今年に入り相次いで新型モデルが上陸した輸入SUV。フォルクスワーゲン・トゥアレグ V8、メルセデス・ベンツML63AMG、ランドローバー・フリーランダー2、ジープ・ラングラーの4台にフォーカスを当てた。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

大きすぎない都会派SUV

フロントマスク
英国ブランドを代表するランドローバー。その末弟がコンパクトな全長のフリーランダー2。全長4515×全幅1910×全高1765mm。コンパクトといっても1900mmを超えるワイドボディもあり、十分に広い。価格は390万円~530万円
SUVに限らず、新しくなるほどクルマは年々大きくなる傾向になる。そんな中にあって貴重なコンパクトSUVが、ランドローバーのエントリーモデルであるフリーランダー2。車名に「2」が付くことからもわかるように、現行モデルは2007年6月からリリースされた2世代目だ。エントリーモデルといっても英国が誇るランドローバー、安っぽさとは無縁。2代目になり一段とスタイリッシュになったエクステリアデザインは、ひと目でランドローバーとわかるプレーンな上質感が漂う。1910mmの全幅は数値的には小型とはいえないが、他のSUVが大型化する中にあっては十分にコンパクトな部類に入る。4.5mをわずかに超える全長により、街中での取り回し性が魅力のひとつだ。

軽快さを生むボディサイズ

リヤビュー
取り扱いやすさは、サイズだけでなくランドローバー・ブランドならではのスクエアなフォルムも大きく貢献。新型になり、スペアタイヤは背面から荷室の床下に移動
前後ともマクファーソン・ストラットを採用したサスペンションにより、オンロードでの快適な走りが身上だ。付加価値であるオフロード性能も抜かりはない。世界的にも希有な4WD専用メーカーだけあって、全天候型の装備も魅力だ。「テレイン・レスポンス」と呼ぶ電子制御システムにより、オンロードから「草・砂利・雪」、「砂地」などダイヤルを操作するだけで、路面に適したトラクションなどのコントロールを行う。実際に林道などを走らなくても、こうした走破性の高さはSUVならではの安心感につながるし、付加価値の存在が高級SUVたるゆえんだろう。

SUVに乗りたいけど、大きさや街中での取り回し性が気になるという向きにこそ、フリーランダー2をオススメしたい。誰もが意のままに操れるサイズと、横置きの3.2L直列6気筒エンジンによりエンジンルームの拡大を回避。街乗りからオフロードまで、小気味よい走りから得られる満足感は、非常に高いはずだ。

次ページは、オフロードを極めたSUV
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