輸入車/注目の輸入車試乗レポート

個性際立つインポートSUV4台(4ページ目)

今年に入り相次いで新型モデルが上陸した輸入SUV。フォルクスワーゲン・トゥアレグ V8、メルセデス・ベンツML63AMG、ランドローバー・フリーランダー2、ジープ・ラングラーの4台にフォーカスを当てた。

塚田 勝弘

執筆者:塚田 勝弘

車ガイド

オフロードを極めたSUV

フロントマスク
ラングラー初の4ドアのアンリミテッド。全長4705×全幅1880×全高1845mm。アンリミテッドはATのみを用意、2ドアのソフトトップに6速MTを設定。価格は323万4000円~441万円
オリジナル ジープの直系であるラングラーは、「The Jeep」といえる存在だ。07年3月登場の新型には、ラングラー史上初の4ドアのアンリミテッドが加わった。10代目の注目は、5人乗りであるアンリミテッドの誕生と大幅に快適性を向上させた点。オンロードでの乗り心地や居住性の改善、広いカーゴスペースの獲得もニュースだ。

ジープブランドの中でも走り、見た目とも最もオフロード寄りであるラングラーは、オープンエアを楽しめる存在でもある。2ドアには、フロントのみ開閉できるサンライダーソフトトップを設定し、ハードトップも脱着式でカーゴスペースに収納できる。

ジープを代表するアイコンとして分かりやすいラングラーの最大の魅力は、やはり卓越のオフロード性能にある。機能に裏打ちされた外観に惹かれるユーザーも多いだろう。

走る場所は問わない


俯瞰
大型の台形オーバーフェンダーが特徴のスタイル。フェンダーは別体式で、初期の民間用ジープからイメージを受け継いでいる
全ラインナップに搭載されるV型6気筒3.8Lエンジンは、199ps/32.1kg-mと飛び抜けてパワフルではないが、歴代ラングラーの中で最も力強く、7km/L台の燃費もモデル史上最高。伝統の5リンク式のコイルサスペンションは、柔らかめのスプリングレートに設定され、どんなオフロードでも路面を捉えて放さない。さらに真骨頂であるオフロード性能だけあって、第2世代の「コマンドトラック4×4システム」や「トラックロックLSD」などを装備する。砂地から雪、氷路面などどんな状況下でも確かなグリップを発揮する。前輪のストロークも増加しており、接地性能が約3割近く向上しているのも見逃せない。また、今回採用された「ハイプレッシャー モノチューブ ショックアブソーバー」により、高速道路での乗り心地を改善している。オンロードのマナーは格段に進化している。

オフロード性能の高さを誇示するSUVは多くあれど、ラングラーの生い立ちから現在の性能までそれと並び、上回るモデルはほとんどないだろう。巨大な岩もスイッチひとつでデフをロックし、左右のトルクを制御することで「クルマが難なく登って」しまう。まさに、オフロードを極めたSUVといえるが、ファッションで乗っても十分な快適性が確保されており、新型となり裾野が一段と広まったといえるだろう。

「ミニバン・SUV」のメールマガジンの申込はこちらまで
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます