「走り」を予感させる強靭ボディ
全ての乗員に必要十分なスペースを提供 |
車内を見ると、シートが6脚。あれれ!? 6人乗りなの? と一瞬疑ってしまう。ところが、セカンドシート左側の席の座面下に“カラクリ7thシート”と呼ばれる7つ目の座面が収納されており、アームレストを起こしてこれをセットすれば完全なる7人乗りのできあがり。こういったスマートなシートアレンジは、いかにも日本人的発想だ。「6+One」というコンセプトだそうだが、車内ウォークスルーに優れる2ー2ー2の6座で使おうとすると、2列目中央シートを取り外さなければならないトゥーランなどより圧倒的に親切設計だ。おそらく、ヨーロッパでもウケるんじゃなかろうか。居住性についても、厳しいと言わざるを得ない現行型に比べ3列目まできちんと“使える”ようになっている。
「マツダ」と聞いて期待してしまうのは「走り」。開発者によると「ボディ剛性の高さは全ての国産ミニバンに負けません」。ベースシャーシはアクセラやボルボV40/S40も使う、フォードグループのグローバルプラットフォームとのこと。ただし、フラットな車内が絶対条件のミニバンということもあり、フロア部分はプレマシー専用設計。さらに大開口両側スライドドアを採用するための剛性確保対策として、リア周りを中心に徹底的に補強を入れているそうな。正確なハンドリングと高いスタビリティに定評があるシャーシなだけに、ミニバンとは言えフットワークは相当ハイレベルだと考えて間違いなかろう。
剛性確保のため敢えてリアハッチの開口部を絞っている |
エンジンはMPVから順次搭載が進んでいる2リッターと2.3リッターのMZR型で、ミッションはどちらも電子制御4速AT(アクティブマチック)のみの模様。ただし、アイシスのCVTやトゥーランの6速ATの前では、この4速ATが商品力を左右してしまう大きな要因にならないか気にかかる。もし、燃費性能や静粛性にライバル勢との決定的な差が無く、標準モデルで190万円を切るような価格設定ができれば、次期型プレマシーはミドルクラスミニバン市場において相当期待できる存在になると思う。正式デビューは来年2月頃の予定です。
関連サイトALL NEW PREMACYマツダ公式HP