先行発表は“自信の証”
ヨーロッパのミニバン市場が盛り上がりを見せている。最近の1番人気はオペル・ザフィーラに変わりゴルフトゥーラン。確かに質実剛健な上、適度にオシャレな雰囲気を持たせる巧さは「さすがVWですね」という感じ。事実、新型ゴルフのお客さんを減らしてしまうほどの売れ行きを見せているほど。「こんな魅力的なマーケットを放っておく手はない」、とばかりに様々なメーカーがミニバンを開発中だ。なかでもマツダは意欲的。パリ・サロンでの初お披露に続き、先日の第38回東京モーターショーで次期型プレマシー(ヨーロッパ名『マツダ5』)を発表した。早速、実車を確認してみると、なかなか洗練された印象でカッコいい! これまでのプレマシー、走りの実力はまずまずだったのに、いかんせん地味なイメージが強く、あまり人目を惹くクルマじゃなかった。これじゃマズいと考えたのだろう。シャープな顔つきと一体感のあるボディラインを持つ次期型は、堂々とした存在感を持たせてきている。クルマとしての質感も、ヨーロッパ車に通じる雰囲気を持つ。
日本でライバルとなるのは、アイシス、ウィッシュ、ストリームなどに加え、間もなく登場するラフェスタ(リバティ後継モデル)あたりが考えられる。新型プレマシーのスリーサイズを見ると、エアロバンパー装着車で全長4555mm(標準モデルは4505mm)×全幅1745mm×全高1615mm。これは、ウィッシュの2.0Zより15mm背が高いだけで、2750mmのホイールベースを含め縦横のサイズはピッタリ同じ。また、アイシスと比べると100mm以上も短く(アイシスのホイールベースは2785mm!)、35mmワイド。おかげで、ステアリングの切れ角に余裕が生まれ、最小回転半径はクラストップレベルの5.3m(アイシスは5.4m)を実現している。このあたり、都市部を主な活動エリアにするユーザーにとって大きなアピールポイントとなるハズだ。