出産準備/出産準備関連情報

少子化なのにNICUが足りない!(2ページ目)

昨年2009年、全大学病院にNICUが設備されるよう予算が取られました。少子化が進む中、NICUは満床であることが多いのです。NICUの基礎を見直し、必要な人が安心して利用するためにできることは何でしょうか?

大葉 ナナコ

執筆者:大葉 ナナコ

妊娠・出産ガイド

なぜNICUが足りないの?

NICUには様々な理由で赤ちゃんが入ってきますが、現在は「低出生体重児」や「早産」で入ってくる赤ちゃんが増えています。結果、進化したNICUと献身的な医療スタッフの手によって多くの赤ちゃんの命が助けられています。

早産や体が小さな赤ちゃん、標準的な赤ちゃんの大きさに成長するまでNICUに入り続けます。そうすると、早く退院する赤ちゃんもいますが3カ月~半年くらい入院する赤ちゃんが多いのです。そうすると限られたNICUがいっぱいの状態が続きます。

また、産科施設にNICUを増やせない理由のアンケートを取ったところ、建設費用や施設の都合よりも産科医や看護スタッフの数が足りないと理由を挙げた施設が多い現状があります。看護師や産科医不足はどの施設規模でも言われていますが特にNICUにおいては、一人の赤ちゃんに対して多くのケアの手が必要になります。例え費用があったとしても管理するマンパワーを確保できないという施設が多いようです。

赤ちゃんがNICUに搬送されてきた時点でその赤ちゃんが無事に育つのか、どのような環境で生活することになるのか、予測を立てることは難しいとされます。結果助かったとして、その後の社会的・医療的ケアがまだ追いついていない状況です。

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