NICUって、そもそも何?

妊娠
満室が多いNICU。さまざまな問題を抱え、医療的ケアが追いついていないのが現状
日進月歩で医療技術が進化する今日。産科医療もめざましい発展を遂げています。ひと昔前では助からなかった命も助かるようになりました。その産科医療の進歩の一つとして挙げられるのがNICUです。NICUは「新生児集中治療室」を指します。NICUがあることで妊娠37週以前の出産可能時よりも早く生まれた赤ちゃん、小さな体で生まれた低出生体重児、呼吸障害やその他疾患を持つ赤ちゃんを育てることができます。

国家政策として、2009年にNICUが全大学病院に設置されるよう予算が取られました。これだけを聞くと、日本における出産で低出生体重児やその他の疾患などを持ち生まれてくる赤ちゃんが無事に育つ環境が整っているように感じますね。しかし、NICU不足は解消されるどころか満床であることがほとんど。少子化も進み、出生数も減少しているというのに、なぜNICUが不足しているのでしょうか。

NICUはどんなことをしているの?

まずはNICUについての基礎知識ですが、一般的に新生児集中治療室は、新生児科のある大きな病院に備わっています。NICUのある部屋は細菌などの感染を予防するために厳重に管理され、赤ちゃんたちはひとりずつ保育器の中で、新生児科医や助産師、看護師にケアされています。

早産で生まれてくる、または何らかの疾患を持っているなど、NICUに入った理由によって赤ちゃんに必要なケアは違います。早産で生まれてきた赤ちゃんは、本来はまだお母さんのお腹の中にいるはずだったので、お母さんのお腹の中で生活していたような環境になるよう整えられます。お腹の中にいた場合、本来はお母さんの胎盤を通して酸素や栄養を受け取るわけですが、もう外の世界に出ているためまだ小さな体でも呼吸をしなければなりません。
呼吸ができない場合には人工呼吸器をつけたり、栄養を取れない場合は栄養をチューブで与えられることもあります。何らかの疾患を持って生まれた赤ちゃんも、お母さんの胎内の環境に近いように整えられ、赤ちゃんにあったケアが施されます。

たとえ同じ早産であったとしても、生まれてくる赤ちゃんはみんなそれぞれ状況は違います。結果、24時間体制で経過が見守られそれぞれにあったケアが行われます。NICUに入るということは機械に囲まれているだけではなく、その後もあたたかく細やかな専門家たちの「目」と「手」でケアされているのです。