2‐1 もっとも安全な金融商品、預貯金とは

預貯金は、ごく一部の商品を除いて途中で解約しても戻ってくるお金が預けた金額を下回ることのない元本保証の商品です。銀行や信用金庫などが取り扱うものを「預金」、ゆうちょ銀行や農協(JAバンク)、漁協が取り扱うものを「貯金」といいますが、実質的な違いはありません。預貯金には多くの種類があり、金融機関によって取り扱う商品や内容が若干違います。預貯金の基礎知識を持つことは、目的にあう商品を選ぶ力に繋がります。

今回のレッスンで知っておきたいポイント

Point1有利さを決めるのは金利だけじゃない!

お金を借りると借りたお金に賃借料を上乗せして返します。この賃借料が利息です。利息を借りた金額でわったものが金利です。金利には「固定金利と変動金利」、利息の計算方法には「単利と複利」があります。

「固定金利」は、預入時の金利が満期まで変わりません。それに対し「変動金利」は一定期間ごとに金利が見直されます。将来的に金利が上昇すると思われるときや低金利のときには変動金利商品が、金利が下がると思われるときや高金利のときには固定金利商品が有利です。

「単利」は元本に対してのみ利息の計算をします。一方「複利」は一定期間ごとに支払われる利息を元本に含めて、これを新しい元本として利息の計算をします。「複利」には、1年複利、半年複利、1ヶ月複利の3種類があり、利息は、単利<1年複利<半年複利<1ヶ月複利の順に多くなります。ただし、1ヶ月複利の商品は預貯金にはありません。
(例)100万円を年利率5%で5年間運用した場合の受取り金額(税引き前)
単利:125万円  1年複利:127.6万円 半年複利:128万円 1ヶ月複利:128.3万円

時間をかけて安全・確実にお金を増やしたいときには、複利の商品を選ぶといいでしょう。

Point2預貯金の種類と特徴を知ろう

預金は、普通預金と定期預金の2つに大別できます。普通預金は、期間の定めがなく出し入れが自由です。公共料金の引落しや給与や年金などの自動受取りにも利用できるもっとも身近な変動金利の商品です。

定期預金は、一部を除き預入期間が定められている商品です。預入期間1ヶ月~10年のスーパー定期(スーパー定期300)や大口定期預金、預入期間最長3年で1年経過後に満期日を指定できる期日指定定期預金などは固定金利商品です。変動金利の定期預金には、預入期間3年の変動金利定期預金や期間の定めがない貯蓄預金があります。積み立て商品には、積立定期預金や定期積金などがあり、金融機関によって積立期間は異なります。預金は商品ごとに金利や利息の計算方法が異なるので、預け入れる前に確認しましょう。

ゆうちょ銀行には、通常貯金、通常貯蓄貯金、定期貯金、定額貯金があり、一般的によく使われる商品は定額貯金です。半年複利、固定金利、預入期間は10年ですが6ヶ月経過後は払い戻し自由、預入3年までは半年毎に金利が段階的に上がる、という変動金利で複利の商品です。

Point3税金は利息から引かれる

預貯金の利子は、「利子所得」として一律20%(所得税15%、地方税5%)が源泉徴収されます。ただし、身体障害者手帳を持っている人、遺族(基礎)年金や寡婦年金を受給している人などは、一定の手続きをすれば「少額貯蓄非課税制度(マル優)」が適用され、元本350万円までの利子については課税されません。

Point4利息で手数料は賄えない?

ATMで生活費を引き出す、家賃や通販の代金を振り込む、子供に送金する、など生活に密着した様々な銀行サービスがあります。利用するときに手数料を支払うことも少なくありません。他行宛振込手数料は210~420円程度、ATM時間外利用手数料は105円~210円程度ですが、手数料は利用のたびに口座から引き落とされるので、あまり気にしない人が多いようです。もし仮に金利0.04%の普通預金に50万円預けたとして、1年間で受け取る税引き後の利息は160円です。ATM時間外利用手数料を2回払えば実質的には元本を割り込みます。ときどき通帳でチェックしましょう。

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