温泉/関西の温泉

有馬温泉 陶湶御所坊(4ページ目)

陶湶 御所坊は有馬温泉を代表する老舗旅館。いや、日本を代表する名旅館の一軒です。実際に泊まってみて、あまりの素晴らしさに仰天しました。猛烈に仕立てが良いスーツの良さは、着た人にしか分からないもの。仕立ての良い宿も、泊まって初めて良さが分かります。今回は、御所坊の良さを、可能な限り理解して頂けるよう、説明に努めます。

藤田 聡

執筆者:藤田 聡

温泉ガイド


陶湶 御所坊で滞在を満喫!

和室に併設の洋風リビングスペースは、御所坊らしい風情に溢れている

和室に併設の洋風リビングスペースは、御所坊らしい風情に溢れている

「陰影礼賛」の谷崎潤一郎をテーマにした和室は、光と陰を大切にしている

「陰影礼賛」の谷崎潤一郎をテーマにした和室は、光と陰を大切にしている

さて、いよいよ客室です。実は、客室にこそ、御所坊の良さが最も現れていると私は思っています。モデレート、スーペリア、デラックスと3つのグレードがあります。もちろん、グレードが高い方がおすすめですが、ここではグレードの考え方が根本的に違います。

普通は新館の方がグレードが高く、広く、豪華になるものです。しかし、ここではグレードが高い程、歴史的な棟になるのです。グレードが上がると確かに広くなりますが、豪華になるというよりは「一層御所坊らしくなる」という感じなのです。

私は、春にスーペリアに泊まり完全に気に入ってしまい、今回デラックスに泊まったのは偲豊庵が目的。客室自体はスーペリアと似ていると思いました。しかし、帰ってきて写真を比較すると、思った以上に違いが大きかった。本当は今回、両方の客室の写真を使うつもりでしたが、やはりデラックス客室の写真で統一しようと思う程の違いがあったのです。とはいえ、写真で比較するから、そうなのであって、どのグレードでも、相応の御所坊らしさが感じ取れるということだと思います。

和室と洋風リビングスペースがあるのですが、特に洋室が御所坊らしい風情だと思います。さらに、写真では絵になりがたいのですが、洗面台やトイレなどの水回りが、センスの良いタイル張りになっているのが格好よく、すがすがしい印象を受けます。一方の和室は、日本建築の伝統である光と影を大事にしたもので、大樹の陰のような安心感に満ちている。和室、洋室、水回りの三者三様の風情に、客室に居るだけで大満足してしまうのです。

陶湶 御所坊 詳細情報

陶湶 御所坊
住所:兵庫県神戸市北区有馬町858
電話:078-904-0551
日帰り入浴:平日のみ11:00~14:00受付 1,500円(消費税・入湯税別)
宿泊料金:一泊二食付き2万300円~(2名一室の時の一人料金。レストラン食の税込み。他に食事を簡略にしたお得プランあり)
アクセス:中国道吹田ICから車で約60分
地図:Yahoo!地図情報
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