名づけに大切な姿勢とは?
名づけで大切なことは、どういう名前をつけるかということより、どういう名づけをするか、という「名づけ」の感覚、姿勢です。お子さんに大きく影響するのは、名前自体ではなく、名づけのときの感覚、姿勢のほうです。よい感覚、姿勢が結果としてよい名づけ、よい名前につながります。
名づけは名前の良し悪しよりも親の名づけに対する姿勢が大切
名づけの姿勢がよい名づけ・よい名前につながる
名づけで大切なことは何か、ということは世の中ではほとんど知られていません。法律で決められているのは「14日以内に出生届を出すこと」と、「名前に使える字の範囲」だけです。そのほかのことはまったく自由で、かえってそのためにどうやって名づけをしていいかわからず、多くの人が戸惑ったり、悩んだり、混乱したり、後悔したりしています。
これは世の中で「名前」の良し悪しばかりが言われ、「名づけ」の大切さがほとんど知られていないためなのです。「この名前、いい名前ですか?」とか「いい名前を教えてください」と言われるかたは多いですが、名前自体を「いい名前」「悪い名前」というふうに色分けすることより、大切なことは親自身の「名づけ」の感覚、姿勢のほうなのです。お子さんには、名前自体ではなく、親の感覚、姿勢のほうがストレートに伝わります。
読めない名前はなぜいけないの?
たとえていえば、人に読めない名前は、社会生活で混乱をおこし、多くの人に迷惑をかけます。しかしながら「読めなくてなぜいけないんですか」と言われるかたもいます。この場合、その名前自体がよいか悪いかを議論してもムダです。なぜいけないのかわからない、ということが問題なのです。
お子さんは一生のあいだ、直接、間接にたくさんの人と関わります。そういう人たちを大切に思わず、迷惑も気にせず、お子さんだけ幸せになってほしい、などと願い、その感覚、姿勢がお子さんに伝わってしまったら、お子さん本人にとってもいいことではありません。
満足のいく名づけをした人に共通する2つの姿勢
これまで10万人をこえるかたからの名づけ相談をお受けして見えてきたもっとも大切なこと、そして満足のいく名づけをし、納得されているかたに共通して見られる姿勢とは、次の2つです。
- 親自身の本音を大切にする(真実の名づけ)
- お子さんと社会の人を大切にする(正しい名づけ)
こう言うと、ただの心がけ程度に聞こえてしまうかもしれませんが、でもこれは言うはやすく、実行することは意外に難しいことなのです。そしてこれこそが名づけの基本、ベースであり、名前というのはこのベース、つまりよい名づけから生まれたものでなくてはなりません。同じ名前でも、この基本が守られているかどうかで、お子さんへの影響は違ってきます。
名づけで悩んだり、混乱したり、後悔する人も多いですが、その場合、すべてといっていいほど、上の2つのどちらかが守られていないのです。
自分自身の本音を大切にする7つの名づけとは
まず、ご自分がどういうふうに名づけをしたいのか、という本音が大切です。そのためには世の中に大きく7つの名づけがあること、そしてそれぞれがどう違うのかを知っておきますと、どんな名づけをしたいのかというご自分の本音がわかってきます。7つの名づけについては別の記事『7つの名づけのやりかた』でご説明します。
お子さん本人と社会の人を大切にする名前を
ご自分の本音が大切だというと、「そうか、どんな名前をつけても勝手なんだ」と誤解されてしまうこともあります。そこで大切になるのが、お子さん本人と社会の人を大切にし、注意事項を守って難点のない名前を作ってあげる、という発想です。
たとえば本人が嫌がるような珍奇名前、読み方の間違った名前や、男女さかさまの名前を「これが本音だ」とつけたりするのは、ただのわがまま勝手な名づけであって、本音とは関係ありません。自分がそういう名前をつけられたときどうか、友達がそういう名前だったらどうか、という気配りのない、乱暴な名づけになります。
名前の難点をチェックするための項目は別の記事でご説明しますが、チェック項目のことより、「本人や他の人達のためにも名づけをしているのだ」という感覚をもつことがまず大切です。
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