読書が好きになる方法
★ Kちゃんの場合
本を読むのが嫌いな小学3年生のKちゃんが通う学校では、毎朝10分間の読書の時間が設けられました。自分の好きな本を持って行き、クラス全員で静かに読書の時間を過ごすのです。
Kちゃんも、最初は仕方なく始めた読書でしたが、数ヶ月で本が大好きになりました。お友達とも、本の話題で盛り上がることもあります。読書の時間に読んでいる本の続きが読みたくて、家で本を読むこともよくあります。また、本を随分早く読めるようになり、そのことが、国語のテストの際、かなり有利に働くようになりました。
★ T君の場合
中学1年生のT君は幼いころから読書が苦手だったので、読むのも遅く、ストーリーが進まないので、本を読むのがおもしろくなく、だから、読むのが進まなくて・・・の悪循環でした。しかしながら、T君の通う中学校では、先生がどんどん課題図書を与えてくださり、読み終わったら、また次の本といったぐあいに、学校から文庫本を次々に持って帰ってきます。そして、数行でもいいから必ず感想文を書かなければならないため、その本を読まざるを得ませんでした。
最初のうちは、たいへん苦痛だったようですが、読書が苦手だったT君も、だんだん慣れてきて、本を読むのが早くなり、読書のおもしろさが分かってきた様で、最近では、課題図書でない本までも自分から読むまでになりました。小学校時代のT君には考えられない話です。
★ Sさんの場合
Sさんは、もう40歳を過ぎた主婦ですが、子どものころから本を読むのが好きではありませんでした。小学校時代、学校の先生にも、もっと本を読むようにと言われ続けてきました。「本を読む習慣のない私は人生において損しているのだろうな。本をどんどん読める人になりたいけど、活字を読むのは苦手だわ。」と思い続けてきました。ずっと、読書が苦手だった人が40歳を過ぎて、読書好きになることができるのでしょうか。
彼女はジムに通っており、今まで、ウォーキングやバイクなどの有酸素運動の際、音楽を聴いたり、TVを見たりしていましたが、ある日、どうしても急いで読まなければならない本があり、必要に迫られ、本を読みながらバイクをすることにしました。すると、驚いたことに、本を読みながらだと、いつもより楽にバイクをこなすことができました。あっという間に1時間が過ぎました。
それ以来、Sさんは、いつも、本を読みながらバイクをするようになりました。そして、本を読む面白さを初めて知り、今では、家にいるときも、ちょっとした合い間に本を読むまでなりました。彼女自身もこうなった自分が信じられないようです。40歳にして初めて、本の魅力を知ったのです。
つまり、読書が苦手だという人の場合、食べず嫌いではないですが、読まず嫌いのケースが多いのです。
この3つのケースに共通して言えることは、とにかく、最初は強引にでも、本を読む習慣を付けるということです。ですから、学校などでこのような習慣のない場合は、ぜひ、ご家庭で読書の時間を作ってください。
寝る前など毎日同じ時間に10分でも15分でもかまわないので、子どもだけでなく親も一緒に家族そろって読書する習慣をつけましょう。また、親子で同じ本を読むことは、共通の話題ができ、さらに読書が楽しくなります。
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