早期教育・幼児教育/早期教育・幼児教育関連情報

シリーズ=先生訪問!=vol.1 捨てちゃうものが立派な遊び道具(4ページ目)

広告やカレンダーの裏を使った楽しい造形遊びをご紹介します。子ども主体の造形活動で、創造力のある子どもが育ちます。創造力のある子どもに育てるヒントがいっぱいです。

上野 緑子

執筆者:上野 緑子

幼児教育ガイド

「楽しい造形活動を見せていただいて、ありがとうございました。今回の造形遊びのポイントは何ですか?」

内本先生・・『造形遊びの材料が折り紙や画用紙などではなく、捨てるはずの広告やカレンダーの裏などなので、子どもに好きなだけ、おもいっきり活動をさせてあげられるということです。失敗しても、新しい紙をどんどん使うことができます。

また、描いてお店を作ると、女の子はお花屋さんやお人形屋さんというように偏ってしまいますが、自分で絵を描くのと違って、広告にはさまざまな写真や絵がありますので、自分でうまく描けないもののお店も作ることもできます。お店の幅が広がり、そこに楽しい街が出来上がります。』

「お母さまや先生方の役割について教えてください。」

内本先生・・『造形活動を進める時は、子どもが主導権を持って活動できるように大人の方は見守ってあげてください。子どもが退屈しそうになったときに、“道路を作ってみよう”などの新しい提案をするとか、子どもが“どうやって、階段作ればいいの?”などと訊いてきたときにだけ、一緒に活動してあげてください。』

「今回、集まってくれた子どもたちは、紙を切ったり貼ったりするのも上手でしたし、お店作りもバラエティーに富んでいて、あっという間に、街ができましたね。」

内本先生・・『一般的にこの年齢では、女の子のほうが男の子より手先が器用ですし、また、はさみ使いに個人差もあります。上手に切れなくても、また、うまく、商品わけができず、一軒のお店に色々な物を貼ってもかまわないのです。自分なりに考えて、お店作りを楽しめればいいのです。』

「最後に、造形活動全般についてのアドバイスをお願いします。」

内本先生・・『造形活動を通して、身に付けて欲しいことは、何かを上手に作る技術ではなく、何かを作ろうと思う気持ち、つまり創造力です。子どもにとって、その方がずっと大切なことなのです。

結果が決まっていることをやっても、それはそこまでです。自分で好きなものを選んで、好きに遊ぶことの方が、子供にとって価値のあることです。例えば、牛乳パックを積み木のように積んで遊ぶ子もいれば、電車のようにして遊ぶ子もいるでしょう。あるいは、形を変えて遊ぶかもしれません。結果は子ども子どもで違って欲しいのです。

今回は、材料やお店の紙の準備をしましたが、最終的には自分で材料を探してきて、自分で活動できる子どもになって欲しいと思います。』

内本先生からは、貴重なお話をたくさんうかがうことができました。創造力のある子どもに育てるためには、子どもが自発的に遊べる環境を作っておくことが大切なようですね。

例えば、牛乳パックや広告の紙、空き箱などはいつでも自由に使えるようにしておきたいですね。そして、時には、子どもの造形活動にお母さまも一緒に参加して、指導するのではなく、ヒントを与えてあげて欲しいと思います。ぜひ、ご家庭でも広告などの材料を使って造形活動をしてみてください。

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