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不況に打ち勝つ家計術、家計の「5S」(3ページ目)

ものづくり大国ニッポンを支えてきた現場の改善活動「5S(ゴエス)」。家計に「5S」の視点を取り入れたらどうなる? 不況に打ち勝つ家計術として、家計の「5S」を紹介します。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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「5S」を英訳すると……

家計の「5S」の究極の目的は、夫婦の夢や希望を実現すること

家計の「5S」の究極の目的は、夫婦の夢や希望を実現すること

世界に誇れるモノづくり、技術大国の日本を支えてきたのは、言うまでもなく製造現場の地道な努力です。その原点とも言えるのが5S活動です。実は日本の製造現場の5Sは、“5S”、“Seiri”、“Seiton”、“Seiso”、“Seiketsu”、“Shitsuke”と海外でもそのままの言葉で使われています。ちなみに、5Sは一般的に“House Keeping”と英訳されていて、「工場をきれいに維持・管理すること」を指します。反対に、“House Keeping”を日本語訳すると、「家政、家事、家計」になるので、家計と5Sは縁の深いものなのかもしれません。


家計の「5S」の究極の目的は?

企業が製造現場で5S運動を行うのは、単に工場などの製造現場をきれいにするためのものではありません。製造現場をきれいにすることで、不要なモノがなくなり、モノの置き場がはっきりします。いつもきれいな状態が続くと作業環境が良くなり、そこで働く人は気持ちよく働けるのでモチベーションがアップします。その結果、そこで作られる製品の品質が良くなったり、コストが低くなったり、納期が短くなり、さらには、その企業の製品がお客さまに喜ばれるという最終的な目的を達成することができます。

家計における5Sも、単に必要な支出と不要な支出を区別し、家計の黒字を増やすことが目的ではありません。まずは、家計の5Sを徹底的に実践することで、家計が「見える化」され、家計の改善が進みます。すると、家族(夫婦)のモチベーションも上がります。そうすることで、夫婦が協力して家計管理を行うようになるので、家計改善はさらに進み、良い状態が続くようになります。そして最終的には、家族(夫婦)の夢や希望といった目標の実現に向かって進み、それを達成することができます。つまり、家計の5Sは、夢や希望といった目標を達成するための土壌づくりと言えます。

家計の5Sの究極の目的は、夢や希望を実現すること!

家計の5Sの究極の目的は、夢や希望を実現すること!

日本の企業が幾たびともなく苦境を乗り越えてきたのは、現場での5Sといった地道な活動を継続的に続けてきた賜物です。私たち生活者も、社会保障費の負担、税負担の増加、年金減額、あるいは、企業からの賃金調整など、今後、幾たびもの苦境が訪れることが予想されます。日本の企業にならって家計も5Sを実践することで、困難に打ち勝っていきましょう。

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