森をよみがえらせる活動
手入れの行き届いていない森は、木が生え放題で地面に光が差し込まない不健康な状態になってしまいます
特に戦後、建築材として杉や檜の植林が進められてきたものの、1970年代以降、安い輸入材に押されて需要が急激に減ってしまいました。1980年代頃から、スギ花粉による花粉症が急増したのも、戦後、植林された杉が管理される事なく放置されている事も原因の1つといわれます。
植林した森林だけではなく、人に利用されることで維持されてきた里山も同じです。かつては山の木を伐って燃料にしたり、山菜やキノコを採ったりすることで整備がされてきました。その生活スタイルが、高度成長期以降に失われたことで、山に入る人がいなくなり、荒れてしまっています。人の歩ける道すらなくなってしまった里山も少なくありません。
伐採や落ち葉の整理などが全くされていない里山は、もやしのような木がひょろひょろと生え放題で光が届かない暗い森で健康とはいえません。生え放題の間伐や除伐し、下草を刈り取ることで、森に光を通し、森の多様な生物の居場所を作ることにもつながります。