整理術には細かいルールがあって、それだけで面倒だと思っていませんか? ところが実効性のある整理術は、分かりやすい単純なルールがあれば充分。片付けるときにテキストを見ながら、細部にわたって整理するわけではありませんよね。ですから整理法そのものがシンプルでなければ実行できないのです。

これからご紹介する整理法の基本は、「書類は3分別。デスクは3ゾーン」です。この方法で整理すれば、終業前3分で片づく環境がつくれますよ。


書類整理の3則

仕事場の整理で悩むのが、毎日増え続ける膨大な書類です。実はその半分が不要なものという調査結果もあるとか。そもそもプリントアウトを最小限にとどめて、完了した仕事は成果品だけ残せば、経費節約&省スペースにつながります。

余分を持たない捨てる心掛けは、整理の基本です。それでは早速、書類を整理して仕事がはかどる実感をつかみましょう。


1.段階で3分別する

書類や資料を手にしたその時に、仕事の流れに応じて大きく次の3つに分けておきます。
  • 手掛けている最中の書類と資料=「進行中」
  • すでに終了した案件の書類と資料=「終了」
  • やがて使う見通しのある書類や資料=「念のため」
この分別の段階で、重要な書類と必要な資料以外は処分。すでに終了した業務の書類は原本(成果品)だけを保管します。

「念のため」の書類や資料は、1年以内に使う目途のあるものだけに。それでも捨てきれないものには、「保留用」の箱を一つだけ用意します。ただし大きな箱ではなく、ファイルボックスほどの大きさにとどめて、そこが満杯になったら古いものから、どんどん捨てていきましょう。

細かく分けすぎると要不要を判断するときに迷いますので、使う頻度を基準に分ける際にも3分別までにとどめて


2.規格化する

企画書、報告書、契約書など書類の多くはA4サイズ。そこで書類を整理する道具もA4サイズに統一して、立て置きにします。そしてファイリングには、手早く処理できる単純な道具を使いましょう。

前項で仕分けした書類のうち、進行中と念のためのものはクリアフォルダーに挟むだけ。クリアフォルダーを緊急度で色分けするなら透明色を含めて3色までに限定します。多色使いにすると一目で色の意味が判断できません。

さらにクリアフォルダーを厚口タイプにすれば、ブックスタンドに立てておくことも可能です。クリアフォルダーが複数枚になる案件や念のための資料用には、ファイルボックスを使ってひとまとめにしてもいいでしょう。ハンギングフォルダーを使って、吊す形式で整理するのも一つの手です。いずれにしても、1案件1フォルダーもしくは1ボックスを原則に整理します。

すでに終了した業務の書類は、クリアブックやバインダーを使って1冊にまとめます。さらに、使う機会のない書類は年度ごとに段ボールに入れて、デスク周り以外の場所や共用の保管庫で管理します。

会社で決められたスタイルがあれば、それに従うのは言うまでもありません


3.見出しをつける

すでに当たり前なことですが、見出しは必ずつけておきます。会議や提出用の大事な書類には見出しのシールを貼っていても、関連資料にはつけていないというケースもあるのでは? 忙しいと後回しにしがちですがポストイット式の見出しなら、フォルダーに入れるついでに走り書きしたまま貼れるので簡単です。

さらに見出しのタイトルについては、これも当然ながら検索しやすい名称をつけておきましょう。その際に、次のような要素を中心に命名します。
  • プロジェクト名 「○○計画」「××開発」など
  • クライアント名 企業・メーカー名など
  • 期間名 ○○年○月~××年×月
見出しの大きさ、書体、書式も統一すると見やすく検索がラクです。見出しのついた書類を並べる際の順序ですが、作業中で個人管理のものは時系列、保管用で共有のものは50音順といったように、ルールを定めておきましょう。

書類・資料の整理は継続的にできる方法でなければなりません。以上のポイントを目安に、仕事の特性に合わせてシンプルに整理しましょう。


デスクの3ゾーン整理法

書類が整理できても、デスクがそれに見合った使いよさを備えていなければ機能しません。そこで、書類を仕分ける動作と仕事の流れに沿ったデスク整理は、次の3つのゾーニングが要になります。
  • PCゾーン:共用のデスクで作業するにしてもPCを中心に左右振り分け
  • 書類ゾーン:書類の仕分けと進行中の書類の管理(右利きは右に)
  • 連絡ゾーン:電話は左手、書類とメモ書きは右(右利き)、PCを見ながらの連絡もOK

進行中のフォルダー、決済用のトレイは右に置く

3つのゾーンに割り当てるスペースは3等分とは限りません。大きな資料を広げながら作業するなら左のゾーンを広くする、決裁書類が多いなら右のゾーンを広くとるなどスペース配分を工夫します。


書類の流れに沿った配置

書類を整理するときには、必ず捨てる作業が入ります。捨てることを後回しにすると、デスクに書類が溜まる原因に。要るものはファイリング、要らないものはゴミ箱へという流れをつくるポイントはゴミ箱を置く位置です。

書類を右手で受け取ったら、その場で見て要不要を判断します。要らないものなら左手でゴミ箱へ。個人情報や重要書類などを断裁するシュレッダーも左に置いておきます。こうすれば書類整理の作業を自動化できるのです。

右利きなら右から左へ流れに沿って道具を配置する

書類は、段階別にしまう場所を移動させます。いま進行中の書類はデスクの上、繰り返し使う書類や資料は引き出しから出し入れして、終わった直後の書類はデスク近くのキャビネットやラックへ移動。

その流れに沿って、引き出しや棚を配置しておくと、書類整理の流れがスムーズです。そして終了したあとの重要書類などは、保管期限を定めて別の場所で一括管理します。

とはいえ仕事場の環境条件によって事情が異なりますので、頭のなかで作業フローを描きながらスムーズに流れるような配置にしましょう。


用途別の引き出し

デスクに備え付けになっている引き出しや、付属の引き出しワゴンなどは、よく使う文具や資料などを整理しておきますが、段ごとに収める備品を大まかに分けておきます。
  • 浅い引き出し1:筆記具、計算機などの文具
  • 浅い引き出し2:名刺、デジタルカメラ、ICレコーダー、メディア、ポーチなどの私物
  • 深い引き出し:辞書、マニュアル、繰り返し使う資料、終わった直後の書類など
細々した文具をしまうには、引き出しのなかを仕切るといいのですが、仕切りすぎると戻すのが億劫になりがち。小さな箱やペントレイなどで大まかに区切る程度で充分です。

そしてよく使う道具を引き出しの手前に配置することを忘れずに。書類用の引き出しはクリアブックやハンギグフォルダーを使って立てて整理するほか、営業や会議用に持ち出す書類のために取っ手のついたファイルケースを入れておいてもいいでしょう。

薄くて幅広の引き出しがあれば、席を立つときや帰るときに、やりかけの書類を入れるのにいい

書類は3分別、デスクは3ゾーン。たったこれだけの整理法なのですが、書類が片づく、仕事がはかどる環境に生まれ変わります。これで終業前のたった3分が片づけタイムに!