税金/アルバイト・パートの税金

アルバイトでかかる税金の仕組み

国税庁発表の統計資料によると、民間会社における給与の平均額は410万円ちょっと。このような状況下で、勤務先とは別にアルバイトをしている人も少なくないでしょう。「アルバイトしていることって会社にバレてしまわないの?」そんな疑問をきっかけに、アルバイトをした場合の税金の仕組みを考えてみましょう。マイナンバー導入の影響についても解説しています。

田中 卓也

執筆者:田中 卓也

税金ガイド

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アルバイトでかかる税金は、所得税と住民税

アルバイトをした場合、税金はどのように計算されるのでしょうか。アルバイトをすることにより課税される税金には、「所得税」と「住民税」があります。まずは所得税からみていきましょう。

アルバイトをした場合所得税はどう計算される?

学生のアルバイトや主婦のパートの場合でも差し引かれる税金は正社員や契約社員とまったく変わりありません。つまり、「所得税」の他に「住民税」が差し引かれる可能性もあります。
ただし、月々差し引かれる源泉所得税は勤務先ごとに月収を基準に処理されるので、アルバイト先からの源泉所得税は正しく精算されず、差し引かれっぱなしで放っておかれている状態となっています。

たとえば、短期間に集中して30万円のアルバイトを3ケ月行った場合を考えてみましょう。年収ベースとなると103万円以下ですから、年収ベースでは所得税は無税となります。
ただし、「このまま働き続けると年収ベースでは103万円を超えるだろう」ということで、源泉所得税が差し引かれます。
もちろん、その3ケ月のアルバイトで差し引かれた税金は確定申告によって取り戻すこともできます。

複数の勤務先から給与をもらっているなら、確定申告は必須

ただし、正社員の他にアルバイトを掛け持ちしているなどという方ですとやや話は複雑になります。年末調整の対象となり、所得税が正しく精算されるのはメインの勤務先だけです。所得税の基本は1月1日から12月31日までの年間の所得の状況に応じて算定するのが前提となっていますので確定申告せずに放置しておくと場合によっては「申告漏れ」と税務署から指摘されることもあります。これは、複数のアルバイトを掛け持ちしている人も、同様で、原則、確定申告はするべきです。

所得税法上、複数の勤務先からの給与を合算した所得が確定申告によって合計され、勤務先ごとに差し引かれていた源泉所得税についても精算されるからです。

次のページでは住民税についてみていきます。
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