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タクシーや新幹線やグリーン車による通勤は?(2ページ目)

タクシーや新幹線やグリーン車による通勤をした場合に税務上は認められているのでしょうか。経費になるの、ならないの?素朴な疑問を検証してみました。

田中 卓也

田中 卓也

税金 ガイド

税理士であるガイドが避けては通れない税金の問題について、専門用語もかみくだいてわかりやすく解説。

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新幹線はOK、グリーン車はNG

新幹線やグリーン車も
このケースはどうでしょうか。
もちろん、新幹線通勤でその通勤費が多額になったとしても「最も経済的、かつ、合理的と認められる通常の通勤の経路および方法」に含まれるという見解が税法のなかにはあります。したがって、新幹線を利用した場合の1ヶ月あたりの定期乗車券が10万円以内であれば、非課税扱いとすることが可能です。
ただし、グリーン車料金となると、話が違ってきます。
これは「最も経済的、かつ、合理的」とはみなされないからです。

経費として認めないというわけではない


ですが、ここで誤解してほしくないのはタクシーを使用した場合も、ハイヤーを使用した場合も、はたまたグリーン車を利用した場合も「経費としてNGだ」といっているわけではないのです。
正確に言うと、「経費としては認めてあげるけれど、実質的にはお給料にプラスされているのと一緒でしょ。だから、毎月毎月の源泉所得税はその部分も含めたところで徴収しなくてはいけませんし、年収もその分、上乗せされるのと一緒ですから当然、住民税などの負担も増えますよ」と言っているのです。

通勤手当の非課税ワクを超える部分は、通常の給与と同じように扱いなさいということなのです。
このようなことのことを税務上は「現物給与」といったりします。

大阪市職員の高待遇問題でもあったように、「私服として着用できるもの」を支給すると
「現物給与」の対象になったりします。
税務上の取り扱いのむずかしいところのひとつです。
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