必要経費の集計に早過ぎることはありません
必要経費とは、そもそも「収入を得るために、必要な業務上の経費」を縮めたもの、と解するのが一般的です。

ですが、税法上は「業務上に必要な経費とはこれこれである」というような例示はなく、逆に「こういったものは必要経費として処理できない」という項目が多いのが事実です。その主だったものをみていくことにより、必要経費とはそもそも何なのかを考えてみましょう。

生活費は必要経費ではない

必要経費とは「収入を得るために、必要な業務上の経費」である旨を前述しました。つまり、個人の日用雑貨品といった生活用品、趣味・嗜好の強いものは必要経費になり得ません。

例えば、あなたが一個人事業主として従業員からタクシー代の精算を依頼されたとします。それが事業の業務に関連のないもので、ただ単に個人の遊興費だと発覚した場合には、すでに必要経費の精算を済ませてあった場合でも、返金など必要経費の精算の取り消しを求めるのではないでしょうか。考え方としては、個人事業であってもその事業をひとつの「会社」とみなし、必要経費を精算を許可するということは、その「会社」の業務に必要な経費として認識される行為と考えるといいでしょう。

家事部分と業務部分が混然一体となっている場合は
必要経費にはならない

例えば、1階で事務所を経営、2階を他人に賃貸、3階が自分たち家族の居住スペースなどという建物が巷にはよくあります。このような場合であっても、ガスや水道、電気といった水道光熱費や固定資産税などは一緒になってしまうことのほうがむしろ多いのではないでしょうか。

このような場合には、その建物のうち業務に使用している部分は事業所得の必要経費、賃貸に使用している部分については不動産所得の必要経費と考えられます。しかし、事務所分・賃貸分・居住分が混然一体となっている場合のことを家事関連費といいます。このケースでは、建物の床面積の基準で区分するといったように、合理的な基準で業務に必要な部分とそうではない部分を分ける必要があります。他にも、プライベートで使用した車のガソリン代と業務用で使用した車のガソリン代(走行距離で区分)とか、プライベートの会食と業務上の打ち合わせに必要な会食(プライベートの会食を自己否認)など、さまざまなケースが想定されます。家事関連費が必要経費と認められるためには、業務に必要な部分を明らかにしておく必要があるのです。