損保ジャパンの「スーパーXP?」は、一時払いの年金払い傷害保険ですが、満期時に一括して満期返戻金として保険金を受け取ることが可能な保険です。保険期間は6年。一部の銀行が発売している懸賞付き定期預金のように、傷害補償付き定期預金と考えることができます。
■魅力その1 死亡(後遺障害)保険金が支払われる
損保が発売した商品ですから、傷害に対する補償がついているのは当然といえば当然ですね。しかし利回りがいい商品ですから、一般の傷害保険と同等の補償を求めるのは無理というもの。補償内容は、
・車が衝突した。
・バイクが転倒した。
・建物火災に遭った。
・車にはねられた。
・飛行機事故に遭った
・歩行中に落下物に当たって怪我をした
など、絞り込まれています。。
*国内・海外で上記の事故に遭遇し死亡・後遺障害を持った場合に保険金が支払われます。
ここでのポイントは死亡(後遺障害)保険金の額。一時払い保険料の約1.415倍が支払われます。この点がブームになった一時払い養老保険(生命保険)と少し異なります。
■魅力その2 保険料が同一
生命保険の場合、年齢や性別・職業などによっては保険に加入できなかったり保険料が異なったりしますが、多くの傷害保険はそのような差がなく同一の保険料、同一の満期返戻金(保険金額)です。スーパーXP?も被保険者による保険料や満期返戻金に差はありません。一時払いの保険料が200万円~500万円までは10万円単位で、500万円以上は50万円単位で契約することができます。
この保険に加入できる年齢の上限は満85歳未満ですが、加入時の年齢が満80歳~85歳未満の場合、年金の支払い方が制限されることがあります。
■平均利回り約0.2075%
保険契約開始日が2003年9月で加入した場合、一時払いの保険料と満期返戻金等は次の通りです。
一時払い保険料 | 交通事故傷害死亡・後遺障害補償額 | 年金払いの原資(満期返れい金) |
300万円 | 424.5万円 | 3,037,350円 |
400万円 | 566.1万円 | 4,049,800円 |
500万円 | 707.2万円 | 5,062,250円 |
契約期間満了後、満期返戻金として一括で保険金を受け取った時の年平均利回りは約0.2075%になります。
この保険は契約月によって満期返戻金がかわります。ということは利回りも変わるということ。従って、契約する前に満期返戻金額の確認が不可欠です。ちなみに2003年8月保険開始日の利回りは約0.1269%です。
■一時所得で非課税かも
保険期間が5年以下の保険商品は金融商品とみなされ、満期保険金(満期返戻金)等は20%源泉徴収課税されます。一方、5年を越える保険商品の満期保険金(満期返戻金)等は一時所得に区分されます。
スーパーXP?は一時払い保険で保険期間が6年。従って利益(=満期返戻金?保険料)は一時所得。課税所得は
一時所得=(満期返戻金?保険料)?50万円
課税所得=一時所得÷2
と計算、総合課税されます。税制上かなりのメリットがあると思うのですが……。
300万円を銀行の定期預金(年金利0.25%・半年複利・6年間)で運用した場合でも、20%の源泉徴収後の手取りはスーパーXP?より約1,000円少ないのです。保障がついてこの利回り、かなり魅力的な金融商品です。ただし、途中解約すると元本割れすることがありますので、満期まで保有することが前提です。
どのような保険も契約する前に詳しい補償内容等を保険会社に問い合わせて納得すること、また保険商品がペイオフ対象外であることを忘れないで!
――――― 銀行の5年定期預金の適用金利の例 ――――――
銀行 | 預入額 | 期間 | 適用金利 |
オリックス信託銀行 | 300万円 | 5年 | 0.60% |
あおぞら銀行 | 300万円 | 5年 | 0.35% |
東京三菱銀行 | 300万円 | 5年 | 0.1% |
みずほ銀行 | 300万円 | 5年 | 0.1% |