100歳以上の高齢者が2万人を超えた日本。超高齢社会が進んでいます。高齢者が安全・安心・快適な住まいでできるだけ自立して生活できるように住居の環境を整えることは、少子高齢社会の日本にとってとても重要なことです。

高齢者の家庭内事故はかなり多く、その結果障害を持ったり寝たきりになり介護を必要とする高齢者が増えるという事例も発生しています。そういうことを防ぐには住宅環境整備が重要です。そのために、住環境整備に対する補助制度を整備している地方自治体もあります。


介護保険では住宅改修20万円

介護保険制度には、在宅サービスの中に「住宅改修費の支給」というものがあります。要支援・要介護の認定を受けた人(家族)が住宅整備のためにリフォームする場合、市町村に申請すると住宅改修費として20万円を限度に支給されるというものです。ただし、介護保険制度では、介護保険サービスを利用する時には1割自己負担となっていますので、住宅改修費20万円のうち1割(=2万円)は自己負担となります。従って、住宅改修費として支給されるのは実質18万円です。


【対象となる工事】
(1)手すりの取替
廊下やトイレ、浴室、玄関、玄関から道路までの通路などに、転倒防止や移動補助のために手すりを設置。
(2)段差解消
居室、廊下、トイレ、浴室、玄関などの各室間の段差及び玄関から道路までの通路等の段差を解消するためにスロープを設置したり、敷居を低くする等の工事。
(3)すべり防止のための床材変更
(4)引き戸等への変更
開き戸を引き戸や折れ戸、アコーディオンカーテン等に取替。ドアノブ変更や戸車の設置も含む。
(5)洋式便器などへの取替
和式便器を洋式便器に取替
(6)(1)~(5)の改修工事に付帯する工事


地方自治体でも住宅改修に対して補助金を支給

要支援・要介護認定を受けることができなかった65才以上の人に対して、地方自治体では独自の「住宅改修費支給サービス」を行っています。補助金額は自治体によって異なり、私の住んでいる市では「対象経費の2分の1の額(上限10万円)」となっています。千葉県の某市では「転倒予防住宅改造費補助」として限度額5万円が支給されます。

要介護認定を受けている人に対し、介護保険の「住宅改修費20万円」とは別に住宅改修に対して補助金を出す自治体もあります。例えば、「要介護高齢者等住宅改造費補助」として「要支援・要介護1:限度額20万円、要介護2以上:限度額50万円」を支給するというものです。このような手厚い補助を準備している市町村に住んでいる高齢者は幸せですね。


高齢者に対してだけでなく身体障害者手帳を持った人には、住環境整備のための補助がかなり手厚く整えられています。病気で倒れた高齢者の中には、麻痺などの後遺障害を余儀なくされた人も少なくありません。そのような人で障害者手帳を発行してもらえる人は、住宅整備にかなりの補助金を活用できることになります。市町村の窓口で障害者手帳について1度話しを聞いてみるといいでしょう。


高齢者が自宅で自分らしく安全に快適に生活するために、介護保険制度や地方自治体の補助制度、身体障害者手帳の補助制度などを積極的に活用して住宅改修を行いましょう。自分の住んでいる市町村が準備している各種制度の内容を知ることが、第一歩です。

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