投資信託の「解約請求」と「買取請求」の違い

公募投資信託とは、50人以上の不特定の一般投資家に対して販売される投資信託で、応募すれば誰でも購入することができます。投資対象から、「公社債投資信託」「株式投資信託」「不動産投資信託」の3つに分類することができます。

公募株式投資信託(以下「株式投資信託」)を中途換金するには、「解約請求」と「買取請求」の2つの方法があります。

「買取請求」は、中途換金したい投資信託を販売会社に買い取ってもらう方法です。販売会社は、後で運用会社(投資信託委託会社)に解約請求をします。

「解約請求」は、販売会社を通して運用会社(投資信託委託会社)に対して中途換金したい投資信託の信託契約の解除を請求する方法です。クローズド期間(解約できない期間)中に換金する場合に使われること多く、どちらかというと「解約請求」の方が一般的です。
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ふ~ん、私の換金方法は「買取請求」だったのね。


買取請求も解約請求も配当金と損益通算できる

中途換金した株式投資信託の利益は、「買取請求」では譲渡所得、「解約請求」は配当所得に分類されていましたが、2009年1月から「解約請求」であれ「買取請求」であれ申告分離課税(*)の譲渡所得に統一されました。そしてその結果、他の株式投資信託や上場株式の譲渡損益や配当金、株式投資信託の収益分配金等と損益通算ができるようになりました。一定の手続きを行えば「特定口座・源泉徴収あり」の中で、確定申告不要で損益通算することができます。

(*)申告分離課税:
1年間(1月1日~12月31日)の株式投資信託や株式等の譲渡所得は、他の所得と合算せず分離して計算し、確定申告により10%(2011年12月末までの軽減税率。2012年からは20%の予定)の税金を納める。平成21年1月1日以降、上場株式等の配当所得も、申告分離課税を選択することができるようになった。

 確定申告で繰越控除ができる

損益通算してもまだ損失が残る場合、確定申告することで、翌年以降3年間、この損失を繰り越すことができます。この場合は、毎年連続して確定申告する必要があります。

30万円超えで支払い調書

一般口座で「買取請求」「解約請求」を行うと、損益に関係なく1回に支払いを受ける金額が30万円を超えると、支払い調書が税務署に提出されます。特定口座であれば、毎回の支払調書の代わりに特定口座年間取引報告書が提出されます。


株式投資信託の売却益が「解約請求」「買取請求」に係らず譲渡所得に統一されたので、換金方法で悩むことから開放されました。更に、株式の売却損益や配当金等と損益通算できるので、金融商品の運用リスクが軽減されます。これで「リスクのある金融商品に挑戦したい」と思いながら躊躇している人の中に「やってみよう」と考える人が増えるかもしれません。

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